新潟県燕市の市立図書館のキャラクター誕生1周年を記念して公募したキャラクターの名称に採用された2人に18日、お名前決定記念品が贈呈された。
市立3図書館のうち燕図書館と吉田図書館が昨年、開館40周年を迎えたのを記念してオリジナルの図書館キャクター作成を企画。図書館スタッフが燕市の特産品の金属洋食器にちなんでフォーク、スプーン、ナイフをそれぞれモチーフにしたイラストが完成した。
キャラクター誕生から1周年になり、市民からよりいっそう図書館への親しみや愛着をもってもらおうと、今度はキャラクターの名前を公募した。
各地から応募のあった408件のなかからフォークは「よむむ」、スプーンは「くるる」、ナイフは「ふむむ」と決まった。この3つの名前で応募したのは、燕西小学校4年生の山口明莉(あかり)さん(10)。さらにフォークの「よむむ」は愛知県名古屋市の会社員仲川暁実(あきみ)さん(26)も同じ名称で応募したため、この2人を採用者と認定し、記念品を贈呈した。ちなみに仲川さんはスプーンに「ふむむ」でも応募している。
18日に燕市吉田公民館で行われた贈呈式には、仲川さんも愛知県から訪れた。燕市教育委員会の岡部清美教育次長と燕市立図書館の加藤博純館長から2人に名称採用の認定証と今回のために製作したキャラクターをレーザー刻印した洋食器、山口さんにフォーク、スプーン、ナイフの3本セット、仲川さんにフォークを贈った。
山口さんは学校から応募の呼びかけがあったのにこたえて応募した。「この図書館に来てほしいというのと、キャラクターの特徴が書いてあったせりふをもとに考えました。3つのキャラクターが同じような語ろの感じにしようと思った」と構想を話した。
家は図書館に近く、図書館を利用することも多い。「自分の名前が選ばれてうれしい。図書館にいっぱい来てほしいし、わたしももっと図書館を利用したい」と笑顔だった。
仲川さんは、ネーミングや標語に応募するのが好きで、ほかでも採用されたことがある。「調べてるうちにこの募集が出てきて。図書館も好きだし、応募してみようかと。本を読む。だから“よむむ”に。覚えやすいのいちばんと思った」と言い、「今回、このような賞をいただけてうれしく思う。今回の3キャラクターが市民の皆さんが本を好きになるきっかけになったらいい」と話した。
大学時代に新潟を振り出しに全国47都道府県を回った。新潟はまた来てみたかったが、「なかなか機会がなかったのでちょうどいいきっかけになった」と、翌19日と1泊2日で交通費も宿泊費も全部、自腹で来県。「燕市は元々、金属や刃物で有名だとかは教科書で知っていた」と言い、燕市産業史料館などで金属加工体験などをして帰りたいと話していた。