新潟県三条市は、三条市の山手、下田地域で生産される「しただ米」の国外への販路拡大とブランド化を目指して13日、14日とイタリアのミラノでしただ米の商談会「SHITADA RICE FAIR 2023」を行い、日本食レストランの関係者など2日間で約400人にしただ米の魅力を発信した。
昨年、発足した「しただ米市場拡大推進協議会海外販路開拓部会の白野智久部会長、山谷秀昭副部会長、藤家貴之さん、川村貴則さんに加え、滝沢亮市長も参加してトップセールスした。
13日はロンバルディア州庁を訪問し、農業や食料の担当部長らと面会。この地域はイタリアで最も米の生産が多く、チーズやワインを中心にプロモーションしている。
滝沢市長はしただ米の魅力を伝え、日本食のブームに合わせて米の輸出量をさらに増やすための助言と協力を求めた。相手からは2025年の大阪万博、26年のミラノ冬季五輪でのコラボレーションの話があり、今後の新たなつながりの可能性を感じた訪問となった。
13、14日の商談会では、日本国総領事、日系デパートの担当者、日本食レストラン関係者などに対して、しただ米のプレゼンや試食を行い、2日間で約400人が参加した。
滝沢市長は、自身が子どものころからしただ米を食べて育ったことにふれ、しただ米の香りや味わいの魅力を体感してほしいといあいさつした。
さらに、小林日本国総領事は長岡市出身で、実家は米づくりしていると話し、イタリアでは日本料理、漫画、アニメなどの日本文化が人気で、日本食レストランが増加傾向にあり、しただ米の魅力がイタリア全土に広がることを期待していると伝えた。
その後、新森伸哉シェフが試食を提供した。新森シェフは東京出身でミラノ在住。プライベートシェフや高級ホテルのコンサルタント、イベントなどで日本食の魅力を発信。昨年11月に三条市フードエクスポートアンバサダーに任命され、諸外国で、しただ米など三条市の「食」のプロモーション活動に協力している。
新森シェフは、4生産者のしただ米の食べ比べができるアラカルトの試食を用意し、生産者からこだわりなどを説明。白野氏部会長は「ワインと一緒で、それぞれのお米には個性があるので、その違いを楽しんいただきたい」と話した。
試食した人からは「とてもおいしい」、「こんなお米がミラノで食べられると
は思っていなかった」、「また食べたい」という声が多かった。三条市から訪れた生産者の川村さんは「しただ米のイタリア輸出についてよりいっそう 戦したい」と意気込んでいた。