新潟県三条市の名誉市民、ジャイアント馬場(本名・馬場正平)さんが日本のプロレス界に残した偉大な足跡を後世に伝えようと活動する地元の任意団体「三条ジャイアント馬場倶楽部」(中條耕太郎会長)は20日、復刊されたジャイアント馬場さんの自伝『ジャイアント馬場 16文キックの伝説』(東京新聞出版)10冊を三条市内の中学校に寄付した。
来年の没後25年に向け、1994年に出版された自伝『16文の熱闘人生』(東京新聞出版局)に、馬場さんの付き人だったレフェリー和田京平さんのインタビューと時代状況がわかる序章も加えて復刊された。
10月25日に刊行を前に中條会長と滝沢亮三条市長は三条市役所市長室で馬場さんに関連して東京新聞の取材を受け、記事になっている。馬場さんは昭和史に名を残すが、馬場さんを知らない世代も増え、同署を通じて子どもたちから馬場さんにふれ、後世に伝えもらおうと三条市の中学校に寄付することにした。
中條会長は20日、市役所を訪れて滝沢市長に寄贈本を手渡した。中條は会長は先に『16文の熱闘人生』を滝沢市長に貸していた。滝沢市長は学生プロレス経験者でもあり、同席した高橋誠一郎教育長も含めて馬場さんの思い出を中心にプロレス談義で盛り上がった。
中條会長は、子どものときにリングに並ぶ大男を見たときのあこがれは消えず、子どものときの体験は大きいと振り返った。「こういう本を読んだり、三条ジャイアント馬場倶楽部で映像を見たりという機会を増やし、馬場さんが名誉市民になったのはやっぱりアスリートだったからということをしっかり子どもたちに教えていきたい」と話していた。