「地元で管理釣り場をやってみたい」と社員が語った夢を会社がかなえた、マス釣りが楽しめる管理釣り場が、新潟県田上町にオープンした。市街地に近く、初心者でも手軽に魚釣りが楽しめる注目のスポットだ。
この管理釣り場は、田上町川船河に完成した「グングンフィッシングフィールド」。国道403号から山手へ1kmほど入った新潟経営大学の裏手、旧遠藤牧場の先にある。
釣り場は幅が手前30m、奥18mで奥行きは50m。水際もきれいに整備されていて、管理棟もある。水洗トイレも設置されているのは女性にもありがたい。
魚はニジマスを中心にマス系を放流する。料金はおとな半日5匹まで3,500円、1時間3匹で2,000円など。女性、シルバー、小中学生の料金設定もある。1,500円のレンタルロッドも用意しているので、道具を持っていなくても手ぶらで利用できる。
8日にオープンし、春のような陽気になった9日は、その場でついたもちの振る舞いもあり、午前で30人ほどが訪れた。カップルも数組の利用もあった。
きらきら光る水面の下には、泳ぐマスを見ることができた。釣り糸を垂らし、次々と魚を釣り上げてゆっくりした時間が流れていた。
燕市から訪れた佐藤健さん(52)はこの日の朝早く、県内では良く知られた管理釣り場、阿賀野市の「五頭フィッシングパーク」へ出掛けたが、くじ引きに恵まれず、釣り場が確保できないため、いつもなら家へ帰るところで立ち寄った。
佐藤さんは「牛頭からの帰りにいい所ができたので、今度からはこのパターンでいけるかなと思っている」と新施設の完成を喜んでいた。
この管理釣り場は、加茂市の建設会社、株式会社グッジョブが事業再構築補助金を活用し、新規事業として建設した。そのきっかけになったのは、社員の真柄玄さん(49)。加茂市に生まれ育ち、子どものころから釣りが趣味だった。
真柄さんは身近に安全に釣りが楽しめる場所ができないかと以前から仲間だった社長と「夢を語っていたら、いい機会だからチャレンジしてみる?と言われた。建設業だけど、別事業としてスタートした」と話す。
管理釣り場でのマス釣りは「エリアトラウト」とも言われ、今は第3次エリアトラウトブームと真柄さん。五頭フィッシングパークにも県外から訪れる人がある。グングンフィッシングフィールドは市街地に近いのも強みで、需要は高いと期待。冬も休まず営業する。
始まったばかりで、生き物を相手にした仕事も初めてで手探り。「県央地域にはアウトドアの遊び場があまりない。アウトドア入門の新しい趣味として釣りを試してほしい」と来場を待っている。問い合わせはグングンフィッシングフィールド(0256-64-7778)へ。