現代の難問をクイズとして、オンラインでゲストを軸に語り合って何らかの答えにたどり着こうと、ことしも新潟県三条市周辺の真宗大谷派の有志の僧りょが15日(金)から19日(火)まで「生と死」を大テーマに「5夜連続ZooM飲み会〜真冬の大クイズ大会」を開くので、広く一般の参加を呼びかけている。
基本は毎夜、午後8時から10時まで。第1夜の15日は事前学習「私たちはどこから来てどこへ行くのか」でスタートする。
第2夜の16日は「私たちはどこから来てどこへ行くのか」をテーマに哲学者で東洋大学教授の清水高志さんを弥彦温泉みのやを特別会場にスペシャルゲストとして迎え、午後3時から6時まで講義、9時から11時までウェブ座談会。翌17日も正午から午後2時まで講義を行う。
清水さんの専門は現代哲学。著書に『空海論/仏教論』(以文社)、『実在への殺到』(水声社)、『ミシェル・セール 普遍学からアクター・ネットワークまで』(白水社)、奥野克巳さんとの共著『今日のアニミズム』(以文社)、訳書にミシェル・セール『作家、学者、哲学者は世界を旅する』(水声社)がある。
第3夜の17日は「私たちはどこから来てどこへ行くのか」をテーマに事後学習。第4夜の18日は「子育てという謎」をテーマに真宗大谷派坊守の川上望さんをゲストに迎える。
第5夜の19日は「死者の罪を裁くことは可能なのか」をテーマに昨年に続いてのスペシャルゲスト、新進気鋭の批評家でエッセイストの小峰ひずみさん。小峰さんの主著『平成転向論』(講談社)は『群像』新人賞評論部門の優秀作を受賞している。
このイベントは、昨年に続いて三条別院の列座主任、斎木浩一郎さん(41)が中心となって企画した。身近にある悩みは、実は根が非常に深く、難問すぎて人類史の中で放置されてきたという視点から、5つのクイズとして明文化して、新潟県の真宗大谷派僧りょ有志が専門家を招いてヒントをもらいながら、みんなで徹底的に考えようという試みで昨年、初めて行った。
ことしは感染症の分類が5類に引き下げられ、前回の難問(クイズ)で取り残された「生と死」という問題を、最初の3夜で考えなければ逃げであるとの思いで、哲学研究者で龍樹の思想を徹底的に考え抜いている清水さんに声をかけ、来県してもらえることになった。
第4夜からは死の問題から現実に還ってきて、すべての親をノイローゼにする「子育ての問題」、第5夜は「死者の罪を裁くことは可能なのか」として、小山田圭吾問題以来のキャンセルカルチャーの帰結ともいえるジャニーズ問題も視野に入れながら考える。
参加費は500円で5夜通しで参加できる。参加申し込みはグーグル・フォームかメールで参加希望の日時、方法を知らせる。