金賞は「返納を うながす娘 鬼にみえ」。新潟県三条市で通安全意識を楽しく気軽に高めようと新潟県三条市で昨年に続いて2回目の交通安全三条シルバー川柳コンテストが開かれ、その授賞式が14日行われた。
公益財団法人三条市交通安全協会(加藤敏敦会長)が主催し、三条市と三条署警察署が協力。三条市をはじめ県央地域に在住、在勤の60歳以上を対象にユーモアあふれる時世を風刺したくすっと笑える作品を募集した。
ことしは昨年の138句を上回る143句の応募があり、11月20日に主催団体代表の加藤会長、田崎克則署長、滝沢亮市長の3人で審査し、金賞1句、銀賞5句、銅賞10句の入賞16句を決めた。
14日の授賞式は三条市交通センターで行われ、主催団体代表から受賞者に代表3人の連名の賞状を手渡した。
金賞の「返納を うながす娘 鬼にみえ」は、半年前に川柳を始めたばかりの竹田由葉さん(75)=三条市居島=。竹田さんは受賞者代表の喜びの言葉として、11月に車をよその塀にぶつけ、娘と孫に運転免許証を返納するように言われて返納したことを話した。
しかし、川柳をつくったのは8月で、「うそから出たまこと」のようになった。また、免許証返納を決心して家の2階から降りてきたら金賞受賞の手紙が届いていて、「すごいタイミングだなと思った」と受賞を喜んでいた。
滝沢市長は、来年以降もコンテストを継続したいと話した。三条市内の交通事故の発生件数はことしは昨年とあまり変わらないが、高齢者の事故が昨年の43%からことしは52%に上昇しており、「ぜひともこの数字を減らしていきたいと思うので、きょうの川柳も内容も含め私自身も先頭に立って市民に交通安全を伝えたい」と述べた。
受賞作品は三条交通安全センターのロビーに1年間、掲示し、ホームページで公開したり、交通安全のちらしに掲載したりして発信する。受賞者と作品は次の通り。敬称略。
賞 | 作品 | 名前・ペンネーム |
---|---|---|
金賞 | 返納を うながす娘 鬼にみえ | 竹田由葉 |
銀賞 | 人生も 車も妻の ナビまかせ | 中村由輝子 |
あっパトカー なぜかブレーキ 踏んでいる | 田辺志津江 | |
駐車枠 今日こそ完璧 だが斜め | キャップテンK | |
免許証 更新間近か 脳トレを | 坂井平八郎 | |
おじいちゃん 踏みまちがいは 壁ドンよ | 坂田和夫 | |
銅賞 | わきみして 畑みるなて あぶねえて | 小出ヒロ子 |
カーナビが 喧嘩を売って くるんです | 堀江ユミ | |
神様が 衝突事故の 夢を見せ | 丸山敏博 | |
コンビニで バックオーライ 店の中 | 西けんじ | |
進まない 踏み続けたのは ブレーキペダル | ウルウルちゃん | |
助手席で 指示するあなた もうやめて | 平澤フミ子 | |
自転車の ペアヘルメット ジジとババ | 小川弘子 | |
ガソリンの 値段上がって 事故は減り | 時事ネタじじ子 | |
あれどこだ 停めたはずだよ マイカーは | 和田瑛ー | |
知らぬ間に 車のすりキズ 増えている | 鈴木美枝子 |