これといった活動のない地区に文字通りあかりをともしたいと、新潟県加茂市後須田(うらすだ)第4地区(星正一区長)では、クリスマスにあわせて通りに面してツリーをイメージしたイルミネーションで彩っている。
地区では最も交通量の多い県道9号長岡栃尾巻線の道路に面した須田中学校の並びに昨冬に続いて設置している。クリスマスツリーに見立てて三角形に組んだ単管パイプに頂点から下まで何本ものコードに取り付けられたLEDイルミネーションを下げた。
昨年、作った高さ4メートルのツリー3基のツリーに、ことしは新たに作った高さ2メートルのツリー3基を交互に並べてグレードアップ。30mコードののLEDイルミネーション6本を巻き付けた。
夜はこの前後の道路沿いには街灯以外のあかりはほとんどない。イルミネーションの裏手が畑なので、真っ暗な背景に光源がきらめき、思わず車を止めて写真を撮るドライバーも多い。
後須田第4地区は高齢化が進み、地域のコミュニティーは希薄になっている。新型ウイルスは収束したものの、地域の活動も一段と減り、地域の人や通りを行き交う人たちに少しでも明るい気持ちになってもらおうと昨年、初めてクリスマスからイルミネーションを設置した。
同じ場所で7、8年前からチューリップなどの花を植えてフラワーロードにしている。夏にはセルロイドの七夕飾りを設置し、地域の「映えスポット」になっている。
今回は、星区長ら役員4人でイルミネーションの設置作業を行った。作業にあたった副区長の清水義明さん(60)は「須田にはほかにイルミネーションがないので、通りかかる人や地区外の人にも喜んでもらっていて、地区を発信することの刺激になっていると思う」と話し、年々、イルミネーションを買い足して規模を大きくしたい考えだ。