仕事納めの28日、法華宗陣門流総本山「本成寺」(新潟県三条市西本成寺1)で恒例のすす払いが行われ、この1年でたまったほこりや汚れを取り除いて新年を迎える準備を整えた。
本成寺世話人約20人をはじめ、本成寺婦人会数人に山内住職らが参加した。本堂から客殿、寂光殿、奥書院と、除夜の鐘、二年参り、初詣に訪れる参拝者を迎える仏閣を掃除。周辺で千仏堂や鬼子母神堂へ続く参道などを奉仕の人たちが除雪したり枯れ葉を片付けたりした。
世話人らは午前9時半に集合し、掃除道具を手に本堂へ出発。一列に並んでタケの棒で畳をたたきながら前へ進み、畳の目に詰まったほこりをたたき出し、そのあとから掃除機で吸い取った。
この日の三条市は放射冷却現象もあって−0.7度まで気温が下がった。午前9時には2.5度に上がったが、今の時期では珍しい青空が広がり、日が差し込む本堂は実際の気温以上に暖かく感じた。
畳をたたくのはしゃがんで前かがみになったままの作業。年配の人が中心でもあり、腰が痛くなって一度に10メートルと進めない。何度も休み休み繰り返した。
扉を開け放った本堂から、バチバチと畳をたたく爆竹のような大きな音が境内に響き渡った。畳からは白いほこりがもくもく。休むたびに腰を伸ばして「はー!」と声を上げた。
しだいに調子が出ててきて「だんだんいい音になってきた」、「だんだんよくなる法華の太鼓らね」と笑い、和やかに作業を進めていた。
本堂の内陣では山内住職らが金色に輝く須弥壇(しゅみだん)をふいたりはたきでほこりを払ったり、書見台をふいたりした。