能登半島地震の中心的な被災地にある石川県商工会議所青年部連合会の災害対策本部が全国の商工会青年部に対して支援物資を要請したのを受けて新潟県燕市の燕商工会議所青年部(深海隆義会長・メンバー115人)は5日、部員に募って集まった3トントラックに積みきれない大量の支援物資を被災地に向けて発送した。
石川県商工会議所青年部連合会災害対策本部は4日、支援物資の要請を発信。燕商工会議所青年部は、日本商工会議所青年部の同じ北陸信越ブロックで活動する仲間という意識もあり、翌5日朝、現メンバーやOBにSNSやファクシミリで支援物資を募集し、その日の午後3時までに燕商工会議所で受け入れた。
石川県商工会議所青年部連合会災害対策本部が要請した支援物資は、水、食料品、菓子、赤ちゃんのおむつとミルク、生理用品、ウェットティッシュに限定した。
燕商工会議所には、50人を超えるOBを含むメンバーが支援物資を持ち込んだ。支援物資の多くは小売店で購入したようだ。OBが輸送用の3トントラックを用意し、メンバー10人ほどが積み込んだが、すべて積み込めないほどの支援物資が寄せられた。積み残しは燕商工会議所で一時的に保管し、次回以降の発送に回す。
支援物資は石川県七尾市和倉町にある石川県商工会議所青年部連合会メンバーの企業に届けた。
積み込みに集まったメンバーはいつも通り和気あいあい。会社の作業着、前掛け、スーツなどいかにも仕事を途中で抜けてきたというスタイルで集まった会員は笑い声が絶えず、段ボール箱を無駄なく、すき間なく効率的に詰め込もうと、パズルのような要領で工夫していた。
深海隆義会長(41)=(有)フカウミ社長=は「きょう呼びかけたのにこれほど集まるとは思わなかった。それほどメンバーの被災地に対する関心は高く、石川県の商工会議所青年部への仲間意識が強い。被災者に少しでも役に立ってくれれば」と話していた。