能登半島地震の影響で各地で消防出初め式の中止が広がった。新潟県県央地域では7日、三条市、燕市、加茂市が出初め式を予定し、三条市は中止、加茂市は規模を縮小したが、燕市は予定通り行って1年の無災害を願った。
燕市消防団(若林純一消防長)の団員240人をはじめ、270人が参加し、燕戸隠神社に参拝して無災害を祈ったあと、燕市文化会館で式典。雨が時折、雪に代わる冷え込みのなかで消防団ポンプ車など11台の分列行進の観閲、放水訓練で消防団の小型動力ポンプで故障した1台を除き5本の水のアーチをかけた。
新潟県内の消防は緊急消防援助隊新潟県隊に人員を派遣している。出初め式に必要な人員の確保が難しいと出初め式の見合わせが増えた。燕市では出初め式は燕市消防団員が主力のこともあり、消防職員をやり繰りして実施を決めた。
ただ式典では冒頭に黙とうを追加し、閉式の万歳三唱を中止。出初め式後の慰労会も中止した。昨年は1月1日から燕市内で1人が死亡する火災が発生し、出初め式の慰労会を中止しており、当たり前にある平穏のありがたさを再認識する1年の始まりだ。