全国の被災地を支援する一般社団法人ラブフォーニッポンは、能登半島地震の被災地支援のため11日、新潟県燕三条地域の個人や会社から寄せられた支援物資をトラックに積み込み、石川県能都町の避難所になっている能登中学校に向けて発送した。
物資が集まり過ぎても持て余すので、知り合いなどに声をかけて三条市・一ノ木戸商店街の複合交流拠点「三(ミー)」に支援物資を集約。毛布、布団、おむつ、衣類、マスク、ペット用品、タオル、ベビー服、使い捨てカイロなどの支援物資が集まった。
段ボール箱にマジックで「新潟から応援してます!!」、「一日でも早い復興をお祈りしています」と被災者を励ます言葉が書かれたものもあった。
11日夜、20人ほどが集まって福島県のラブフォーニッポンの運送業のメンバーが用意した2トントラックに積み込んだ。すべて積み込めないほどたくさんの物資が集まったため、優先度の高い物資を選んで積んだ。
避難所には暖房設備が足りないのに真冬の寒波に見舞われている。そのため、三条市のコロナに停電していても使える石油ストーブの提供を直接、頼んで6台を寄付してもらったのは大きい。
ほかにも企業は三条市の永塚製作所がスコップ、フタバが食品、グローブファクトリーが軍手、諏訪田製作所が社員に声をかけて集めた物資などを寄付してくれた。
ラブフォーニッポンの理事で新潟支部長の斉藤巧さん(47)=三条市=は、3日、4日とラブフォーニッポンの友人が避難している能登町へ向かい、必要な支援物資をヒアリングした。
被災地のようすを斉藤さんは「まだ全然手つかずで、各避難所がオペレーションできず混沌としていた。物資も届いてないし、備蓄している水でやり繰りして、菓子を食べてるみたいな所が多かった」と言う。「いいのか、悪いのか、もちを持って行って、炊き出しをしてふるまった。何も食べてない人たちだったので大変、喜ばれた」。
石川県から災害ボランティア支援車両の許可を受けた。ニーズは日々、変化しており、現地と小まめに連絡をとっている「リアルタイムでニーズを聞いている。今回も被災地で必要なものを必要な場所に、行政ではなく被災者に直接、届けようと思っている」と有効な支援の手段を考えている。今後もニーズを確認しながら必要な支援物資を被災地に届ける。