新潟行政評価事務所(井澤誠子所長)は、新潟県三条市栄地区の郵便局に出張して24日に鬼木郵便局、26日に帯織郵便局で「暮らしのお困りごと相談所」を開いている。
「暮らしのお困りごと相談所」は、登記、税金、年金、道路など、生活のなかのさまざまな困りごとについて、専門家が相談を受け付ける。
新潟行政評価事務所では、公共施設などを会場に「暮らしのお困りごと相談所」を開設しているが、郵便局での開設は初めて。
総務省が進める全国に拠点が存在する郵便局の強みを生かした地方活性化の取り組みの一環で昨年9月27日、三条市図書館等複合施設「まちやま」で「地域のお困りごと解決に向けた郵便局等との懇談会」が開かれた。そのなかで郵便局の空きスペースの活用の提案があった。
そこで行政相談制度と行政相談委員への周知、理解の浸透と活用促進を図ろうと、「暮らしのお困りごと相談所」を計画。懇談会にも参加した鬼木郵便局と帯織郵便局に開設することにした。
郵便局のサービス「はがきタウン」(特定期間引受配達地域指定郵便)を使って地域の1,000世帯に「暮らしのお困りごと相談所」の開設と利用を呼びかけるダイレクトメッセージを配布した。
24日の鬼木郵便局は午前9時から午後0時半まで開き、新潟行政評価事務所と総務大臣が委嘱する行政相談員をはじめ、三条市と三条市社会福祉協議会の職員も相談に対応し、5人から8件の相談があった。
能登半島地震の発生に伴う地震による被害への各種支援や、不動産の名義変更、国道と市道の交差点の段差の解消、独居老人がネコを多頭飼育して困っている、隣りの空き家を適正に管理するよう指導してほしい、県道の速度制限をしてほしいといった相談があった。
井澤署長は「郵便局を活用して聞こえにくい高齢者や過疎地域の声を拾っていければいい。行政相談員からの情報を得ながら、今後も郵便局と一緒にやっていきたい」と話していた。
26日の帯織郵便局も午前9時から午後0時半まで「暮らしのお困りごと相談所」を開設する。