「節分」の3日に法華宗陣門流総本山本成寺(鈴木日慧管長・新潟県三条市西本成寺1)で行われる恒例の節分大祈願会に向けて28日、2万2000袋にのぼる福豆の袋詰め作業を行った。
本成寺の節分大祈願会では、本堂で鬼踊りが行われ、各地から善男善女の参拝を集める。当日は福豆を1袋100円か10袋セット1,000円で授与するほか、寄付者に授与する福豆もある。
ことしは土曜に当たるため、昨年より1500袋多く作った。新型ウイルス感染拡大前は、販売する福豆に寄付された景品が当たるくじが入るが、景品引き換えがごった返すため、ことしもくじは入らない。
福豆の袋詰めの作業を担うのは、檀家の女性でつくる本成寺婦人会。会員210人のうち約50人が参加したほか、世話方の男性20人近くも福豆を運んだり10袋セットを作ったりといった作業を手伝った。
大半は衛生面を考えていったダイズのビニールパックをそのまま約10×15センチの福豆の紙袋に入れている。一部の寄付者用の福豆だけ昔ながらの杯で35粒ほどのダイズをすくい取って袋に入れてセロテープで封をする。途中、鈴木管長からの菓子の差しいれも届いた。
本成寺婦人会会長の小川サト子さん(80)は、10年ほど前に母の後を継いで入会し、2年前の9月に会長になった。6月の祠堂法要や10月の御逮夜など年に何度か奉仕作業を務める。
「昔は700人も800人も会員がいたらしいけど、だんだん少なくなって」と小川さん。「こんなときしか着ることがない」と会員はかっぽう着の上に「本成寺婦人会」とあるたすきをかけるのがユニホーム。「手伝いは大変だけど続けられるのはありがたい」と口も手も動かしながらにぎやかに作業していた。