自動車用緊急脱出ハンマーを公用車に積んでおけば自車はもちろん市民ためにも役立けばと樹脂加工などを手がける有限会社ミッド(荻根沢優之代表取締役)は8日、同社が製造販売する緊急脱出ハンマー「クライシス」100個を三条市に寄付した。
昨年12月にショールームや組み立て工場、倉庫などを備えた同社の建物が竣工したときに見学に訪れた滝沢亮市長から提案もあって寄付したもので、6、7年前に三条市消防本部にも寄付している。
「クライシス」はドアガラスを砕くハンマーと、シートベルトを切断したりけがをした人の衣服を切り裂いたりするカッターの2つの機能を備えている。一部を除いてメードイン燕三条で、定価4100円。
8日、荻根沢代表取締役が市役所を訪れて滝沢市長に寄付目録を手渡した。滝沢市長は「ほかの車が先日、お話ししたらすぐにご準備いただき、ありがとうございます」と感謝。シートベルトの切断を試し、切れ味の良さに驚いていた。
荻根沢さんは「使わない方がいちばんいいが、何かのときに使えるかなと。お守り代わりに車に積んでもらえれば」と話した。「強くしなければマッサージ棒代わりに使える」と笑わせ、「またお声がけいただれば準備したい」と述べた。
また、「公用車を運転する人も助かるし、周りを助けることができるかもしれない」と万が一のときに有効に活用されることを願っていた。