1月1日の能登半島地震で新潟県内でも列車が軒並み運休した。弥彦村はJR東日本の弥彦線の終点、弥彦駅の帰宅困難者を避難所へ送迎するなどの対応を行ったことに対し手JR東日本新潟支社長は14日、弥彦村に感謝状を贈呈する。
弥彦駅は、県内一の初詣の入り込み客でにぎわう弥彦神社への鉄路の玄関口。元日1日も大勢の参拝客でにぎわっていた。
能登半島地震が発生したのは午後4時10分。参拝客のピークは過ぎていて、大半は車で訪れているとはいえ、地震発生直後から弥彦線は運転が見合わせになり、結果的に運転再開は3日になった。
弥彦村は地盤が強固なためか、揺れは近隣よりも小さく震度4を観測。村職員は自動招集で次々と登庁した。
対策会議を開くなかで、村民から弥彦駅で乗客が帰れなくなっていると連絡があった。駅に30人、列車内に30人の合わせて約60人が帰宅困難になっていることがわかった。
そこで夜は過ごせない。村では村のバスを手配し、避難所を開設した弥彦村農村環境改善センターへ乗客を送り届け、一夜を過ごしてもらった。
さらに翌2日朝になると、今度は村のバスへ燕三条駅、内野駅、新潟駅へ乗客を送り届けた。こうした功績からJR東日本から感謝状を受けることになった。
すでに退任しているが、2019年に元自衛官を村の防災管理官に採用したその翌月に大河津分水がはん濫のおそれで村が始まって以来、初めての避難所を開設。その後も防災管理官をリーダーに防災体制を強化、近代化している。