新潟県燕市の鈴木力市長は14日、令和6年度当初予算案を発表した。一般会計当初予算額は、6年度中にオープンする屋内こども遊戯施設をはじめ子育て関連施設の建事業などに積極的に取り組むため、過去最大の480億2,500万円とした。
市債の借換分を除いた実質的な予算規模は422億2,795万円、令和5年度の国補正予算を活用して前倒しで補正計上している繰越事業を合わせた執行ベースの予算規模は432億1,103万円で、いずれも過去最大となる。
令和6年度は、2年目となる第3次燕市総合計画や令和5年度までに策定してきた分野別個別計画に基づき、目標の達成に向けてさらに前進できるよう、「4つのアプローチからなる子育て施策のさらなる進化」と「『地域社会のDX』と『脱炭素社会の推進』」を重点に、引き続き「定住人口戦略」、「活動人口戦略」、「交流・応援(燕)人口戦略」の3つの人口戦略を柱に据えた各種施策に全力で取り組む。
鈴木市長は「最大の課題やっぱり人口減少対策だと思っている。それを進めるためには、子育て支援の充実、燕市で産み育てたい、あるいは燕市に移住して子どもを育てたいと思ってくれる人を増やしていくのが、ひとつの大きな人口減少対策上の解決策だろうと思う」とし、「そのために子育て政策にかなりの新企画事業を盛り込むことで、何とか燕市で産み育てたいと思ってくださる人を増やしていければいい」と話した。
新規事業では、全国的にもまれな小中学校移動式空調設備導入事業やつばめトランプ制作事業、GPS除雪稼働管理システム導入事業、行政運営で文章作成AIツール導入事業、工場等遮熱断熱促進事業などがある。
つばめトランプ制作事業は、合併20周年も記念して手法はまだ決めていないが2012年に発売した「つばめっ子かるた」に続き原画を新潟市の絵本作家、黒井健さんに依頼。デザイン方法など詳しくはまだ決めていない。
GPS除雪稼働管理システム導入事業は県内各地で採用が広がっており、県央地域では三条市や加茂市に続いての導入。文章作成AIツール導入事業はセキュリティーに配慮して有料のサービスを利用する。