【ドットコラム】三条・八幡宮の石灯ろう倒壊の動画を誤用

(2024.2.17)

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日本ファクトチェックセンターから問い合わせ

16日、日本ファクトチェックセンターから電話をいただいた。仕事柄、名前は聞いたことがある。何か事実と異なるような問題のある記事を公開してしまったのだろうかと、おっかなびっくりで話を伺っていると真逆だった。ケンオー・ドットコムの情報が誤ってSNSに投稿されていることについての問い合わせだった。

1月1日の能登半島地震で新潟県三条市・八幡宮の石灯ろうが倒壊した。八幡宮の初詣のようすを取材に行ってたまたまその場面に遭遇し、動画で撮影し、記事を公開した。地震で石灯ろうが倒れることは珍しくもないが、倒壊の一部始終をしっかり撮った動画は珍しいからか、ケンオー・ドットコムのX(旧Twitter)に投稿した動画の表示は、約1,000万回を数えている。


14日の京都の地震の投稿で動画を誤用

日本ファクトチェックセンターによると、2月14日に京都で最大震度4を観測する地震の発生を伝えるXの投稿で、動画の前半は能登半島地震で車や家が揺れるようす、そして後半で八幡宮の石灯ろう倒壊の使われていると知らされた。投稿に付けられた地図の画像も関係のない地震のときのものだった。

1月1日に八幡宮の石灯ろう倒壊の動画を掲載したケンオー・ドットコムのXの投稿

石灯ろう倒壊の動画は、国内外から使用許諾の問い合わせがあった一方、無断でメディアやネットで使用されているという話もいくつか聞いていたが、とくにネット空間では仕方がないこととあきらめていたが、誤用されているとなると話は別だ。

預かり知らぬこととは言え、ケンオー・ドットコムの素材が誤った形で拡散されて誰かに誤解を抱かせているとなると穏やかではいられない。それを正してくれるのが、日本ファクトチェックセンターだ。

電話で動画撮影の経緯を含めて説明すると、事実を日本ファクトチェックセンターの公式サイトとYahoo!ニュースに掲載してくれた。

AIの進歩もあって動画を含むフェイクニュースをはじめ、事実と異なる情報がますます増加していくだろう。そのひとつの防波堤となってくれるのが日本ファクトチェックセンター。ファクトチェックの重要性は高まっていくばかりで、事実検証への貢献が期待される。

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