3月2日(土)、3日(日)の2日間、新潟県三条市の中心市街地にある7つの市有施設で、文化や学びを楽しみながら「まちなか」の魅力を再発見する「まちなか文化祭」が開かれており、市民は凝縮された三条市の文化を楽しんでいる。
毎年恒例で今回で12回目。単独で開かれていた中央公民館作品展が、中心市街地にある施設を巻き込み、拡大してきた。ことしは中央公民館、丸井今井邸、歴史民俗産業資料館、まちやま、ステージえんがわ、三条鍛冶道場、たいぶんの7会場で歩調を合わせて開かれている。
核となる中央公民館では市民作品展を中心としたイベントが行われた。青空が広がったかと思えば猛烈な風雪に見舞われるなど、冬と春を行ったり来たりするようにめまぐるしく天気が変わったが、駐車場が満車になるにぎわいだった。
大ホールでは第三中吹奏楽部と三条高校合唱部とダンス部の発表も。古地図展、血管年齢測定&健康アドバイス、生涯学習相談、タイプスリップ写真館など盛りだくさんだ。
たいぶん会場では、わくわく文化未来塾の特別ジュニア将棋教室の特別回を開催。プロ棋士も愛用する竹風駒を作る三条市の大竹日出男さんの講演会とプロ棋士による指導対局が行われた。
プロ棋士は横山泰明(ひろあき)七段。ジュニア将棋教室の小学生16人と一般6人が参加し、5面指しで対局した。小学生は多くが平手でチャレンジしたが、まさに赤子の手をひねような圧倒的な力の差だった。
それでも二枚落ちで横山七段に勝った三條将棋連盟会員も。横山七段は「7四歩にしびれました。それなりに気力がないと指せない手」とシャッポを脱いだ。さらに羽生善治九段にも二枚落ちで勝ったことがあると聞き、「それを最初に聞いていれば、もっと厳しく指すべきでした」と話していた。
3日のイベントの目玉は午前10時からと午後2時からの2回、中央公民館で上映される映画『瞽女GOZE(ごぜ)』の上映会。キャストの吉本実憂(よしもとみゆ)さん(青年期の小林ハル役)と朝ドラ『おしん』の主人公の少女時代の熱演で知られる小林綾子(こばやしあやこ)さん(サワ親方役)によるトークショーと、瞽女唄を指導した萱森直子(かやもりなおこ)さんによる瞽女唄演奏も行われる。
入場無料で整理券を配布しており、当日券もあるが午前の回は残りわずか。問い合わせは三条市生涯学習推進係(0256-47-0048)。