「加茂のまち 変わらぬ愛に 笑顔咲く」。6日、新潟県加茂市で行われた藤田明美市長の定例記者会見で、藤田市長が川柳を披露した。
加茂市商店街協同組合は2001年から年2回、川柳を公募してJR加茂駅から東へ約1kmにわたって延びる商店街のアーケード下に掲示。商店街を「ながいきストリート」と称して「ながいき川柳」事業を続けてきた。
しかし来年度は市の予算削減に伴って加茂市商店街協同組合への補助金がほかの団体と同水準に削減されることになったことから、限られた予算のなかで「ながいき川柳」を取りやめることにした。
6日の記者会見でこのことについて質問があり、藤田市長にも一句、川柳を詠んでほしいと求められて藤田市長が事前に用意した川柳を披露した。
ながいき川柳について藤田市長は、長い間、市民だけでなく、市外の人にも親しまれてきたイベントと感じており、「自然と商店街に人が集まる仕組みにもなっていたし、非常に味わい深い句がたくさんあった」と高く評価した。
しかし、加茂市の厳しい財政状況で補助金をカットしたことが、ながいき川柳がなくなることにつながり、「それは大変、心苦しい思いはある。そういった意味も込めまして私も一句、詠みたい」とおわび代わりに照れ笑いしてためらいつつ、意を決して吟じた。
「加茂のまち 変わらぬ愛に 笑顔咲く」。意味も解説した。「加茂のまち」は、商店街を含めて加茂市全体を指し、そこには本当に加茂のまちを愛する変わらない人々がいて、そういう人がいれば市民も笑顔が咲き、これからも咲いていくという思いを込めた。
「変わらない」というのは加茂市の花、ユキツバキの花言葉。加えて加茂市の総合計画の将来像、笑顔あふれるまちをつくっていきたい、笑顔咲くという思いを重ねた。
最後に藤田市長は「雪椿まつりもぜひやらせていただきたいという思いも込めまして詠ませていただきました」と4月の雪椿まつりしっかりPRした。