4月7日(日)に新潟県燕市分水地区で行われる「つばめ桜まつり」のハイライト、第79回分水おいらん道中で行列のおいらん役を務める3人と撮影用のおいらん役1人のけいこが9日、始まった。
おいらん役の3人は応募32人の中から審査で選ばれ、この日のけいこのようすを確認して配役を決め、「信濃太夫」に燕市分水地区の歯科衛生士・小林琴音(こばやし ことね)さん(22)、「桜太夫」に埼玉県の古着ショップ店員・秋和紫衣奈(あきわ しいな)さん(26)、「分水太夫」に新潟市秋葉区の新潟大学医学部3年・坂爪茉里(さかづめ まり)さん(21)を決めた。
加えて行列には加わらないが、観客との写真撮影に対応するおらいん役に、BSNテレビアナウンサーの燕市出身、大塩綾子さん(28)。大塩さんは燕市出身で昨年、燕市PR大使に就任したこともあって大役を任された。
指導者はことしも地元の日本舞踊花柳流・花柳寿之柳さん(78)。燕市分水総合体育館を練習場に「どれだけ多くの人たちが、あなたたちのためにしてくださってるかを肝に銘じて体に気を付けて頑張ってください。そんなに難しくありません。あまり難しく考えないで」とあいさつしてけいこを始めた。
おいらん役4人にそれぞれ体の支えになる、ほうかん(幇間)役がついて先導する。おいらん役はほうかん役の肩に手をかけ、まずは背筋をぴんと伸ばし、目線は遠くに置いてきれいな歩き方から始め、それから高げたをはいて練習した。
おいらん道中では所々で行列を止め、外八文字を披露する。最大の見せ場で、足先で外八文字を描くようにげたを寝かせて大きく外側にふりだしてゆっくりと体の前へ運ぶ。このさわりまで練習した。
この日の練習を振り返って小林さんは「今まで見ているよりすごく難しかった」、秋和さんは「想像していたより足元が不安定で不安でしたが、初めて練習をやり遂げることができてよかった」、坂爪さんは「ほうかんの方と粋を合わせて歩くのとても難しかった」。
本番に向けてそれぞれ「先生に教わったことを発揮できるように頑張る」、「皆さんに喜んでいただけるようなおいらん道中ができたらいい」、「アドバイスを意識しながら練習の成果を発揮できるように頑張りたい」と話した。
また、分水おいらん道中のPRに期待がかかる大塩さんは、高げたで歩くことに「こんなにきついのかというのが率直な感想」。使い慣れてない足の筋肉を使うのが大変だったが、「この練習をしっかり重ねて皆さんの前で素敵なおいらんを見せたい」。
本番の着物、かつらでちゃんとできるか不安も感じるが、「地元、燕の素敵な伝統あるイベントをわたしができるのはすごく光栄と思う。この素敵なイベントを県民、全国に知っていただきたい」と話していた。当日は、ほうかん役を同僚の三石佳那アナウンサーが務めるというのも期待される。
けいこ中はおいらん役をほめっぱなしだった花柳さんは「皆さんきれいだしまとまっててとても良かった」と目を細めていた。
このあとけいこは、22日と4月3日の2回。ことしは本番前日に初めて説明会が開かれ、行列の参加者全員が集まって本番の流れなどを確認、打ち合わせする。