3月1日に開院した済生会新潟県央基幹病院(新潟県三条市須頃)に併設の保育園「なでしこぽかぽか保育園」と「病児・病後児保育ルーム なでしこぽかぽか」が4月1日に開園するのを前に26日、落成式が行われた。
県央基幹病院の指定管理者の済生会支部新潟県済生会が、病院で働く人たちや地域の保育環境をの保育を支援し、地域の子育て環境を整備しようと開設した。
保育園は地域保育事業で事業所内保育を行う。定員30人、うち15人が地域枠で対象は生後2カ月〜2歳児。保育時間は月〜土曜の午前7時〜午後7時。
病児・病後児保育ルームは三条市からの委託事業で病児・病後児保育事業を行う。定員10人で対象は生後6カ月〜小学6年生、保育時間は月〜金曜の午前8時半〜午後5時半。
30日(土)午前9時〜11時半で内覧会を開く。4月1日には保育園に地域枠はいっぱいの15人と県央基幹病院職員の子どもが3人の園児18人でスタートする。
県央基幹病院の南側に位置し、敷地約1,700m2に建物は木造1階建て、延床面積約490m2、建築面積約550m2。建物は上から見るとL字形で、角をスタッフエリアに、保育園エリアと病児・病後児エリアに分かれる。
保育園エリアは年齢別の3つの保育室やプレイルーム、病児・病後児エリアは5つの保育室を配置。木の温かみを感じる設計で、園舎から北西に見える弥彦山のシルエットを部屋のプレートやドアのデザインにあしらった。
田んぼを造成したため、長さ17mもあるコンクリートの摩擦杭を打ち込んで通常の2.5倍の耐震強度を実現した。
済生会支部新潟県済生会の上村朝輝支部長は「地域医療を担う県央療機関病院に併設した保育園は、ただひとつの建物としてではなく、地域の皆さまとともに歩むひとつの拠点として位置づけている。今、我が国で最もホットなテーマである子育て支援に着目し、病院併設という機能と、資源を生かした病児・病後児保育をも提供しつつ、この地域に働く担い手を支援していく」と述べた。
来賓祝辞で滝沢亮三条市長は、「単に病院というと機能だけではなく、働く皆さま、地域の皆さまのために、県央基幹病院が開院した素晴らしいタイミングで、併設する保育園、病児・病後児の保育ルームができたことに心から感謝する」、「ニーズの高いところに病院の職員の皆さまのみならず、地域住民にも門戸を広げてくださっていることを本当に心強く思う」と重ねて感謝した。
鈴木力燕市長は、燕市は2014年4月に県央地域では初の病児・病後児保育を吉田地区にたかだ小児科医院に併設する形で開始し、これまで裕に5千人を超す利用があったことを紹介した。燕地区、分水地区からも設置の要望があり、「どういった形でやったらいいか思案していたところ、県央基幹病院に併設されるということで、形は三条市さんの委託事業だが、われわれもそこに財政負担をさせていただいて一緒になって参画しようと決断した」と今後に期待した。