新潟県三条市の滝沢亮市長(38)は9日、定例記者会見で任期満了に伴う市長選に再選を目指して出馬を表明した。出馬に関する質疑の要旨は次の通り。
10月の市長選についてあらためて伺いたい。
3月の議会では、しかるべきときに私のお気持ちをお伝えするという形でお話させていただきました。その後ですけれども、正式に気持ちというものを固めまして、10月の三条市長選挙、2期目に向けて出馬させていただきたいというふうに気持ちをこのたび固めまして、きょうこの場をもちまして、皆さま方にお伝えさせていただきたいなというふうに思います。
3年半前、三条市が好きでこの生まれ育った地元が好きで、三条市長にという形で表明させていただきました。この間、本当に多くの市民の皆さま、団体組織の皆さま、企業の皆さま、そして市役所の職員に支えられながら、この3年半やってまいりました。
この3年半、市長という職を務めてきて感じたことなんですけれども3年半前、この地元が好きでというふうにお伝えしたんですけれども、こんなに多くの人が、多くの組織が、多くの団体が多くの企業が、そして市役所の職員が、この三条市というものを愛して、さらにいいまちにしていこうと、明るい未来をつくっていこうと、こんなに多くの人が三条市のことを思ってるんだなということを、この3年間、この立場を通じて実感することができました。
ですので3年半前、言ったことはもしかすると、私個人だけの話だったのかもしれませんけれども、この3年半、その立場にいることによって本当に多くの方が、私と同じ考えなんだな、この地域をこの三条市を良くしていきたいんだなっていうふうに、こんな素晴らしいまちはない、この素晴らしいまちで、三条市長という立場に就かせていただいてることで、本当に幸せな3年半でございました。
その成果といたしまして、ふるさと納税だったり、きょうの項目でもありましたけれども、移住のお話もありました。また私が就任する前からの話ではありましたけれども、三条市立大学にも、また、2年前にできました「まちやま」にも、本当にいい形でそれぞれ進んでるのかなと思っております。
この3年半、本当に三条市を皆さま方のおかげで前に進めることができましたし、秋以降も皆さま方のお力をお借りして、皆さま方と一緒にこの明るい未来を、明るい三条市をつくっていきたいなというふうにこのたび決断いたしました。
また、その一方で、例えば1年間に人口が約1000名ずつ減っているというような実態もありますし、少子化も全国的な影響、傾向ではありますけれども、少子化も三条市もご多分にもれず同じ流れだっていうところもありますので、明るい未来をつくっていく、もっともっと発信できるところ、やっていく。
その一方で今、申し上げましたような現実的な課題にも、目を背けることなく、市民の皆さま、住民の皆さまと、ひざを突き合わせつつ、しっかりと課題をお伝えしつつ取り組んでいかなければならない、そして取り組むべきだというふうに考えておりますので、まだ公約等、詳細はこれからでございますけれども、明るいところはさらに皆さんと一緒に伸ばしつつ、現実的な課題についても、皆さんと一緒に目を背けることなく、解決に向かっていく、向き合っていく。
そうすることによって、本当にさらに多くの方が誇ることができる自慢の三条市をつくれるんじゃないか、そして私自身がつくっていきたい、皆さんと一緒につくっていきたいというふうに決意、決断いたしまして、今日この場をもちまして、10月の市長選挙、2期目に向けて、挑戦させていただく決意を表明させていただきます。
三条市は柏崎刈羽原発から30km圏内のUPZ内ではないが、原発の再稼働をどうとらえているのか。
はい。今ご質問がありました通り、三条市は30kmの範囲外でございますので、直接に何か言える立場というのは、現行の制度上ないのかなというふうに思っております。
先ほど生まれ育った地元がすごく大好きでというようなお話をしたんですけれども、生まれて育つまで、高校になるまでずっと地元にいて、実家にいたわけで、つらかったことのひとつが冬の日本海からの風、うちの実家はとくにもうずっと弥彦山も見えるような所で、風があって、冬は吹雪もひどかったわけですので、そのような風向き、日本海側からの風っていうのを考えると、30kmという制度自体は尊重しつつも、三条市は現実的に何かがあった場合というのは、風向き等々を考えると影響があるエリアになるんだろうかなというふうに思っております。
今の避難計画等々上、三条市は、むしろ30キロ圏内の方の一時的な避難所として、避難場所として受け入れる立場というのが今の仕組みではなっているのかなというふうに思っております。
そういうのが果たして現実的なのか。またこれは2月のアオーレ長岡での首長さんが集まった会でも私が発言させていただきましたけれども、2年半後、3年後には八十里越が開通いたしますと、万が一があった場合というのは当然、下田地域を通って八十里越から福島県外に逃げていく道というのも避難路に現実的にはなるのかなというふうに思っております。
そのような中で、昨年の12月に国の方から発表された八十里越の今後の見通しでは、しばらくの間、冬季間は八十里越も開通しないというような話でございましたので、そのような取り組みで、いいのかというようなこともありますので、まずもってその賛成だ、反対だとかそういう話ではなくて、まずもってその現実的な、三条市が避難を受けられるような立場にあるのか、またその避難路としていろいろ整備に当たって、今後どうしなければならないのかっていうような現実的な課題というものをしっかりと把握して、それについての道筋というものを、県民の皆さまにお示しするっていうのがステップになるのかなというふうに私自身、考えているところでございます。
3月定例会が終わって1週間ぐらいのタイミングだが再度、市長選に挑戦しようと決断するのにいちばん突き動かされたものは何か。
3月議会は予算議会でございますので、1年の中で一番大切な議会のひとつになるのかなというふうに思っておりまして、私が次に出るというのはある意味もちろん、公の話ではありますけれども、ある意味、私個人の話でもありますので、それよりは3月議会、予算というものを、議会の皆さま市民の皆さまにしっかりとお示しして、ご議決をいただいて、4月を新年度、スタートさせるっていうところが、私の次の出馬表明というよりは大事かなというふうに思って3月のときはあのようにお話させていただきました。
3月の議会の最終日に無事、議会で新年度予算案をご議決いただきましたので、そのなかで私自身としてはひとつ決意を固めることができまして、またあの後援会等々にお話、ご相談いたしまして、今日この場での発表という形にさせていただきました。
後援会の形は変わるのか、その後のスケジュールで何か決まっているか。
後援会の組織につきましては何か大幅に変えるというようなことは予定しておりません。ただ、もちろん多くの方に入っていただきたいな、役員の幹事の方も含めまして多くの方に入っていただけるような活動をしていきたいなというふうに思っております。
今後でございますけれども、今もミニ集会等々は行っているところでそういうのは定期的に引き続き行っていきたいなというふうに思っております。それ以外にちょっと大規模な市政報告会等々だったりというのはやりたいというようなお話は内部ではしておりますけれども、まだ具体的なスケジュール等は何も決まっておりませんので、またそのような日程が固まりしだい、皆さま方にもしっかりとお伝えしたいなというふうに思いますんで、よろしくお願いいたします。
反省点があったりするのか。
反省点というふうに申し上げますと、反省なのか反省。反省ですね。もちろん、先ほど申し上げました通り、割とその就任してというのは、ふるさと納税だったり、移住だったり、まちやまの話だったり、大学の話だったりっていうところで、ポジティブな話題というものを届けることに力を入れておりましたので、その分、現実的な課題に目を背けていたとまではす申し上げませんけれども、どうやってやろうかっていう頭のなかで思いをめぐらせてるとこは、ちょっと多かったのかなというふうに考えておりますので、現実的な課題についてもしっかりと考えられるタイミングが、このタイミングで来たのかなっていうふうには思っております。
公約等はこれからとのことだが、アピールしていきたい点などを教えてほしい。
ふるさと納税のみならずですけれども、やはり商工業のまちですので、そこの力を入れていかなければならないっていうのありますし、またその一方で現実的には、人手不足というところがどの企業さんも感じてらっしゃるかなというふうに思いますので、ブランディングだったりマーケティングだったりってのをしつつ、人が不足してるというところも、民間の皆さまに任せるんではなくて、我々とまた市立大学も1年後には卒業生が第1号が出るわけですので、産学官でしっかりと人手不足だったりとっていうところにも向き合っていかなければならないかなというふうに思います。
またこの3年間、3年半で子育て支援というのは、かなり他市町村とも遜色がない、またそれ以上のところまで並べたのかなというふうに思っておりますので、引き続きその子育て支援にだったり、教育っていうのを重視しつつ、重視はしていかなければならないかなというふうに思っております。
また、こちらも昨年ぐらいから皆さま方に議会等々を通じてお示しているところでありますけれども、道、インフラの整備というのはやはり先日、3月の下旬に国道403号、三条北バイパスが塚野目代官島線のところで開通して、本当に多くの市民の皆さまから便利になった、便利になったというような言葉をいただいておりますので、道の整備、インフラの整備というものもしっかりと進めていきたいなというふうに思っております。
対立候補が出てきたらどういうことをアピールしていきたいか。
私自身が対立候補の方に何かコメントできる立場にはございませんので、しっかりと自分がやれることというものを10月まで進めていく。それに尽きるのかなというふうに思っております。
公約が固まったときにはあらためて会見をするのか。
そこはまた皆さま方とご相談させていただくというか、そういう形もひとつ選択肢としては考えておりますけれども具体的にはまだ何も決まっておりません。