新潟県の新潟市・新潟駅を出発して燕市・分水駅の夜桜見物を目指すJR東日本の臨時列車、快速「夜桜Shu*Kura」が10日運転され、ライトアップされた満開の夜桜に例年にない人出でにぎわった。
燕市分水地区で行われる「分水おいらん道中」に合わせて2013年に「分水夜桜号」として始まった夜桜列車。ことしの分水おいらん道中は4月の第3日曜からことしは第1日曜に早めたため、これまで分水おいらん道中の開催日前の運転が、ことしは開催日後の運転になった。
分水おいらん道中は桜の開花が間に合わなかったが「夜桜Shu*Kura」にはどんぴしゃり。分水駅の改札を入って向かいのホームの桜並木はまさに満開。投光器で照らされた桜は息を飲む美しさだった。
新潟駅から信越本線、弥彦線、越後線というふだんにはない経路から分水駅のホームに列車が滑り込み、乗客が降車すると地元の分水神輿會(みこしかい)が木やり、チェリーベルがハンドベル演奏で歓迎した。
昨年の分水おいらん道中のおいらん役3人もピンクのはっぴを着てホームや列車内で写真撮影に応え、ご当地ヒーローの方言戦隊メテオレンジャーのピンクとイエローも乱入して盛り上げた。
駅前ではつばめ商工会青年部がさくら茶屋の出店最終日で飲食物を販売したほか、道の駅国上の売店も出た。
日中から晴れて暖かい陽気になり、穏やかな夜に満開の桜のライトアップとなれば黙っていても地元の人たちが集まり、列車の到着前から祭りのようなにぎわいだった。
乗客は「すごいねー!」と光に照らされて輝くような桜にため息。撮り鉄は列車と夜桜の写真に収めようと三脚を立ててレンズを向けていた。