カタクリの群生で知られる新潟県三条市下田地区の「北五百川(きたいもがわ)の棚田」でことしもカタクリが咲きそろった。
11日、びっしりと並んだカタクリの紫の花の上には、ピンクの傘を差すように五分咲きの桜の花。それを引き立てるように残雪の粟ヶ岳(1,293m)が借景だ。
群馬県では天然記念物にも指定されているギフチョウが花を渡り、耳にはウグイスやカエルの声が届く。詰め込んだような春山の競演を五感で味わうことができる。
カタクリは球根で、突然変異なのか毎年、群生のなかで1株だけ白い花を咲かせる。ことしも一輪だけ白い花があり、探すのもおもしろい。
11日は花曇りで、三条市の最高気温は5月初旬から中旬並みの21.0度と暖かく、見物客が切れ目なかった。本格的にカメラ撮影する人も多く、「こんなに咲いているんだ」、「見事なもんだね」と声を上げて驚いている。