新潟県三条市の書家、中村暢子(のぶこ)さん(55)が主宰する書道団体「ー書創ー綺羅(きら)」は、12日(金)から14日(日)までの3日間、三条東公民館で商店を開く。今回は新たに3日間ともワークショップとギャラリートークに意欲的に取り組む。
中村さんは、かな書道で日展入選や読売書法展読売新聞社賞を受けた気鋭の書家。兵庫県に本部を置く書道香瓔会(こうようかい)の理事、読売書法会の理事・審査員を務め、地元でも新潟県書道協会常務理事や三条美術協会副理事長に就く。
1年おきに書展を開き、教え子が作品を発表している。今回は中村さんの2点を含め45人の47点を出展する。中村さんの作品2点は、ことしも大正から昭和にかけての歌人、柳原白蓮の歌を書いたもので、1月に開かれた第42回選抜書道香瓔130人展に出した2尺×8尺の2枚継ぎと半切の軸装のを展示する。教え子の作品も中村さんの作品と同様に仮名の作品が中心だ。
中村さんに書を学ぶ滝沢亮三条市長は孔子の論語から「吾道一以貫之(わがどういつをもってこれをつらぬく)」を書いた額を出展。「わたしの道は、ひとつのもので貫かれている」という意味で、先に再選を目指して市長選出馬表明をした覚悟を示すような言葉でもある。
ギャラリートークは3日間とも午後2時から1時間ほど行い、中村さんが作品解説などを行い、書展をより立体的に鑑賞してもらう。
「会場で作品を見て素敵、わたしも書いてみたいと言う人が多いので、それならその場で書いてもらおうと思って」とワークショップを企画したと中村さん。ギャラリートークはこれまで会員向けにうちわで批評会のようなものを開いてきたが、来場者にも聞いてもらったらもっと楽しんで鑑賞してもらおうというねらいだ。
中村さんは「今回はワークショップがあるし、ギャラリートークもあるので、ぜひ見るだけじゃなく参加するつもりでお出かけください」と来場を待っている。
開場は午前10時から午後5時まで、最終日14日は午後3時判まで。入場無料。