県指定天然記念物「八王寺の白藤」が花盛りの真宗仏光寺派安了寺(松島孝夫住職・新潟県燕市八王寺)で5日、ことしも燕市主催の白藤茶会が開かれ、満開のフジの花と芳香を楽しみながら105人が参加して茶の湯でいやされた。
「八王寺の白藤」は推定樹齢300年。藤棚は東西30メートル、南北20メートルにもなり、遠方からも花見客を集める。その開花に合わせて燕市教育委員会と燕茶道友の会主催で毎年、白藤茶会を開いている。
ことしは吉田地区の竹野宗照さん(宗へん流)が席主を務めた。菓子は「初夏の花」。季節の趣向を凝らしたしつらえで、安了寺の和室に茶席を設けて点前(てまえ)を披露した。
フジの開花に合わないことが多いが、ことしはぴったり。茶席から満開のフジの花は見えないが、フジ棚からびっしりと下がったフジの花が参加者を迎え、甘い花の香りが茶席まで届いて白藤茶会の演出に一役買っていた。