新潟県三条市は、2022年度から特命空き家仕事人を採用するなど空き家の流通や除去を促進する取り組みを強化した結果、23年度は取り組みを開始した21年度と比較して、空き家に関する相談は20倍以上、空き家の流通件数は約6倍、空き家・空き地バンクの成約数は約3倍と大きく増加した。
件数としては、空き家に関する相談は、21年度の30件から22年度242件、23年度624件と増え、同様に空き家流通件数は21件、95件、116件、空き家・空き地バンク制約数は15件、12件、39件と推移した。
23年度は、各自治会の協力で職員などが現地のローラー調査で空き家の情報を収集し、市内全域の空き家状況の把握した結果、市内約9割の自治会での調査で、約1,500件の空き家を確認した。
24年度は、未実施地区での調査を継続するとともに、地域が主体となって空き家情報の管理に取り組むモデル自治会を募集し、モデル事業となる取り組みを進める。
補助制度としては、空き家・空き地バンクに登録されている空き家物件に転居する際の住宅改修と不要物撤去の経費の一部を補助する「移住・定住支援補助金」、中心市街地にある空き家などを改修、賃貸して新規に出店する個人、法人に対象経費の一部を補助する「中心市街地空き家改修事業等補助金」、特定空き家や管理不全空き家と認定された空き家の解体工事費用の一部を補助する「特定空家等及び管理不全空家等解体補助金」などの整備を進めている。
滝沢亮市長は9日の定例記者会見で「引き続き、さまざまな面からの積極的な取り組みにより、市内の空き家問題の解消に務めていく」と述べた。
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