分水ロータリー50周年で木彫のフェニックス像を燕市に寄付

(2024.5.21)

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新潟県燕市分水地区の分水ロータリークラブ(町田建尚会長・32人)は21日、創立50周年記念でメンバーが制作した木彫のフェニックス(不死鳥)像「つばめの魂、幾度も甦る」を燕市に寄付した。

最前列左から町田会長、フェニックス像、鈴木市長、制作者の沖野さん
最前列左から町田会長、フェニックス像、鈴木市長、制作者の沖野さん

燕市の洋食器産業は昭和のドルショックやオイルショックと致命的な痛手を追いながら不死鳥のごとくよみがえった姿を地元では不死鳥、フェニックスとなぞらえらることが多い。

そうした苦難に屈せずよみがえった燕の象徴として、社寺彫刻を手がける沖野彫刻(燕市新堀)の沖野兼一さん(54)が制作した。

手塚治虫へのオマージュを感じさせる沖野さん制作のフェニックス像
手塚治虫へのオマージュを感じさせる沖野さん制作のフェニックス像

全長は約1.5メートル、高さ約90センチ。大きく翼を広げた躍動感あるフェニックスの姿をケヤキで彫り、目玉には金ぱくを張った。

手塚治虫の作品『火の鳥』を思わせるような造形になったのは、沖野さんのイメージにもそれがあったから。尾は鳳凰(ほうおう)に寄せて長くした。

胸の羽の縦線を思いを込めてメンバーが彫った
胸の羽の縦線を思いを込めてメンバーが彫った


1年前に構想し、半年をかけて制作。燕市の発展と何が起きても立ち上がるフェニックスに例えて思いを込め、胸の部分の羽の羽軸はメンバー全員が一刀ずつ刃を入れて彫った。

沖野さんは「市役所に飾るフェニックスを作らせていただいたのは名誉あることでありがたい」と話していた。

町田会長
町田会長

21日は除幕式を行い、メンバーが見守るなかで町田会長と鈴木力市長が白布を引いて白布を降ろした。

町田会長は「いろんな災害などがいつどこで起きてもおかしくない時代だが、これから何が起きてもこのフェニックス像のように燕市が立ち上がり、地域の発展につながっていけたら」と話した。

記念写真
記念写真

鈴木市長は「市民の皆さんにとってはひとつの誇り、プライドになるような、目に見えるような形でいただいた」と感謝した。

分水ロータリークラブは、ほかにも創立50周年記念で分水地区の3小学校と1中学校に設置する防犯カメラの寄付の目録を燕市に贈っている。

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