新潟県三条市で10月20日行われる三条市長選に再選に向けて立候補を表明した現職の滝沢亮氏(38)の市政報告会が24日、三条市総合福祉センターで開かれ、支持者ら約150人が来場した。
4回シリーズの市政報告会の初日で、このあとは6月6日午後6時半から三条東公民館、9日午後1時半から下田公民館、16日午後1時から農村環境改善センターで開かれる。
24日は滝沢氏の市政報告のほか、村上幸一後援会長のあいさつで始まり、来賓の杉井旬県議と阿部銀次郎市議会議長のあいさつ、がんばろうコール、野崎勝康後援会副会長のあいさつ、質疑応答が行われた。滝沢氏の市政報告の概要は次の通り。
■滝沢氏の市政報告概要
滝沢氏はふるさと納税強化、済生会新潟県央基幹病院の開院、医療従事者の確保、八十里越の開通をはじめ道路行政、子育て施策などについて話した。
ふるさと納税の寄付額は、専門家のチーフマーケティングオフィサーを公募、採用したことで2020年度の7億2000万円から22年度は50億4000万円と2年で7倍、全国1,750市町村で250位から26位へ伸ばした。
「その使い道を考て、議会、市民の皆さまに示して、三条市をどのように前に進めていくか、どのように皆さんと一緒に明るい未来をつくっていくのか、責任をもって考えて示すのが私の役割、私の責務」。
3月1日に県央基幹病院が開院し、それからわずか3カ月で、これまで救急車の4台に1台が県央地域外の病院に運ばれていたのが10台に1台に減った。最終的には県央地域内の搬送95%を目指す。
そのためにも医師をはじめ医療スタッフの確保が欠かせない。「県央基幹病院を支える人材についても、三条市はしっかりと責任をもっていきたい」、「しっかりと立地自治体としての責任を果たしていかなければならない」。
ことし1月に三条市は新潟県と日本大学医学部と協定を結んだ。卒業後に一定期間、基幹病院を含むこの地域の勤務したら奨学金の返済を免除する。
来年4月には県立三条高校に理数科メディカルコースが開設され、日大医学部、三条高校理数科メディカルコースの卒業生が医師となってこの地域で働いてくれるという長期的な構想もある。
「医療は命、体に直接、かかわってくるところなので、そこは大事にして、これからも三条市を前に進めていきたい」。
道路については、救急車が渋滞に巻き込まれて助かる命が助からなかったということは絶対に避けなければならない。三条市と福島県只見町を結ぶ国道289号、八十里越が2年半後から3年後に開通する。只見町から救急車が90分から100分かけて会津若松市内へ搬送していたのが、70分から75分かけて県央基幹病院へ搬送されるようになる。
そのときに渋滞に巻き込まれては「非常に申し訳ない」。県央基幹病院に関する道づくりはしっかりとやっていかなければならず、ふるさと納税も積極的に活用する。
三条北バイパスが景雲橋の所まで開通したが、それを三条市役所前と第二産業道路の丁字路までつなげたい。石上大橋は慢性的に渋滞しており、石上大橋と景雲橋の間に石上大橋下流橋を架けるために国や県に働きかけている。
嵐南地域では、田島橋を渡って田島曲渕線から市道西大崎西本成寺線の嵐南バイパスへつなげる市道も2年後くらいには開通したい。
子育て政策では、医療費の補助の対象をこれまでの中学生までから高校生までに拡大した。インフルエンザ予防接種の費用補助も昨年度から高校生までを対象に新しく始め、公約を達成できた。
「子育て政策にゴールはない。市民、住民とひざを突き合わせ、さまざまな意見を聞いて、さらに良い子育て政策を充実させていきたい」。
今年度は三条市未来の学校検討委員会を立ち上げて、子どもたちの教育環境をもっと考えていきたい。「少子化で子どもの数が減っているからこそ、きめ細やかな教育、子どもたちのため、家族のため、地域のための政策を、全国の皆さまからいただいたお金、市税として皆さまからいただいているお金を有効活用して、いい形で三条市をさらに前に進めていきたい」。
「3年半、ふるさと納税だったり、道路だったり、医療、福祉だったり、教育、子育てだったり、皆さまの、まだまだ足りないという言葉があるかと思うが、なんとか少し前に進めることができた。もっと皆さまの力を借りてもっといろんな声をいただき、もっと叱咤激励をいただいて三条市をさらに前に進めていきたい」。
次期三条市長選立候補を表明し、「さらに皆さまと一緒に三条市を前に進めていきたいと思っているので、今後も引き続き温かい叱咤激励をお願い申し上げる」