大阪・関西万博の未来社会ショーケース事業でEXPO共創事業の特別プログラム「Co-Design Challenge 2024」の選定事業が28日発表され、そのひとつに新潟県燕三条地域の株式会社ドッツアンドラインズ(齋藤和也代表取締役・三条市)を代表企業、熊倉シャーリング有限会社(熊倉正人代表取締役社長・燕市)を協力企業とする「これからの『椅子』をデザインする〜一枚板から作る歩溜まり99%の椅子〜」が選ばれた。
このいすは、燕三条広域で連携して製作し、大阪・関西万博へ貸与する。リサイクル以前に可能な限り廃棄材の発生を抑えるものづくりを目指した。デザインはエポキシデザイン(後藤明寛代表・燕市)が担当した。
このいすを製作した背景や燕三条地域の文化を楽しく知ってもらうため、JR燕三条駅にある地方創生型ワークプレイス総合窓口「燕三条こうばの窓口」の会員企業と連携して「物品のミニチュアを作成する巡回体験ツアー」を企画、燕三条のものづくりから連なる総合的な魅力を伝える。会員企業へ足を運んでもらえる仕組みの構築も考えている。
「EXPO共創事業」は、社会課題解決に向けて、「TEAM EXPO 2025」プログラムを含めた世界中の人々が考え、集い、意見を交換し、一人ひとりが行動、アクションを起こし、誰もが自らの描く未来の実現に向けて参加できる機会を提供し、世の中にムーブメントを起こすことを目的としている。
全国から36件の応募があり、うち11件が選定された。新潟県内からはこの1件だけ。ドッツアンドラインズの齋藤和也代表取締役は「栄えある選定をいただけたのは本当にありがたい」と喜んでいる。
選定委員のコメントでは、燕三条地域のオープンファクトリーイベント「燕三条 工場の祭典」と連携した体験の企画にも期待していた。