1日、2日と新潟県三条市・三条防災ステーションで行われた三条凧(いか)合戦で2日、三条凧合戦を主催する三条凧協会(須藤謙一会長)と全国の被災地の復興支援に取り組む一般社団法人LOVE FOR NIPON(ラブフォーニッポン)(キャンドル・ジュン代表理事)は能登半島地震の被災地の復興支援の願いが書かれた三条六角巻凧を揚げた。
ラブフォーニッポンは毎年3月11日に合わせて東日本大震災の被災地、福島県で追悼イベント「SONG OF THE EARTH 311」を行っている。ラブフォーニッポン新潟支部の斉藤巧支部長が三条市在住のこともあり、イベントのなかで2020年から三条六角巻凧の大凧揚げが企画されている。
イベントに三条凧協会からも大勢が参加するようになり、ことしは約50人もが参加。一方でラブフォーニッポンも凧組をつくって三条凧合戦に参加するほど関係を深めている。
1月1日の能登半島地震でラブフォーニッポンはいち早く被災地に入り、石川県能登町で支援活動を展開している。活動を続けるなかで今度は能登高校書道部の部員がそれぞれ「甦る能登」、「起死回生能登半島」と大書した2枚の凧を作り、部員が福島へ出向いて「SONG OF THE EARTH 311」で揚げた。
今度はそれを能登高校でも揚げようとことし3月30日、三条凧協会の11人が能登高校へ向かって「夢の大凧あげ」を行った。肝心の三条六角巻凧が届かないというアクシデントがあったが、その場で部員やOBが凧に復興の願いを書いて揚げ、逆により多くの人の願いを込めた凧が揚がった。
そして今度は、三条凧合戦でもその凧を揚げようとなった。能登町からも2人が参加。東日本大震災被災地の福島の子どもたちが夢や願いを描いた10枚の凧とともに揚げた。
あいにく雨だったが、このタイミングでちょうど雨がやんでくれ、12枚の凧がそろって舞い上がった。ラブフォーニッポンと三条凧協会の復興支援が、福島と能登の被災地の子どもたちをつないだ。
キャンドル・ジュン代表理事は、いつか三条凧合戦の能登場所を開催したいと言い、「思いっきり三条六角巻凧発祥の地の三条で、福島と能登の子どもたちの思いも揚げてください。がっちり揚げて次は8月24日、来年3月11日、いつか能登で凧合戦をよろしくお願いします」と願った。