新潟県加茂市は、16日(日)午後2時から中央コミュニティーセンターで、3日に加茂市文化財の指定を解除して売却を予定する旧生田屋(新町2)に関する住民説明会を開く。
旧生田屋は和風建築の料亭の建物だった。117畳の大広間や3つの土蔵がある。土蔵は古くは明治に建てられ、建物の最も古い部分は1917年(大正6)の建築。その後、増改築を繰り替えして1979年に今の形になり、建物内部は迷路のように入り組んでいる。
加茂市は2016年に建物は寄付で土地を4,100万円で取得し、翌17年に市文化財に指定した。しかし当初から文化財としての価値や当時の小池清彦元市長と親しかった旧生田屋の所有者と関係に疑問が示されていた。
16年にアーケードの建設に伴って建物の一部を切り、活用を模索して19年には内部の一般公開も行った。それ以外は管理しているとはいえ、ほとんど手を入れることはなく、いわば放置状態だった。
市が320万円で業者に委託して活用可能性調査を行ったところ、ことし3月末に増改築によって歴史的建造物の真正性が失われたとの結論が出たため、文化財の指定解除して売却する方針を決めた。
7月ごろまでに具体的な売却の方法を決め、秋にはプロポーザル方式で売却先を公募する考えで、さら地にすることも含めて検討する。
説明会では旧生田屋の活用可能性調査の結果報告と今後のあり方ついて、市民に説明する。申し込みは不要で、誰でも参加できる。問い合わせは社会教育課へ。