新潟県三条市にある老舗洋菓子店、株式会社ヤマトヤ(坂井賢一代表取締役・三条市条南町)は17年ぶりに三条市のミネラルウオーターを使ったゼリーを10日、発売した。この夏限定販売で中元などふるさと三条の贈答品や土産に喜ばれそうだ。
ゼリーの製造工程に必要な水に、三条市認定名水「山と雪のうるおいの天然水」(500mlで120円)を使った果汁入りゼリー「山と雪のうるおいの天然水を使ったゼリー」。
それぞれ2種類の果汁を合わせた「オレンジマンゴー」、「はちみつレモン」、「苺とラズベリー」、「ブルーベリーグレープ」、「ピンクグレープフルーツ」の5種類のラインナップ。いずれも約50グラム、税込み280円で販売している。
「山と雪のうるおい」1本とゼリー3個で1,300円から、既存商品のレクチェゼリーと白桃ゼリーを合わせた10個セット3,600円まで、セット販売もあり、贈答品にも打ってつけだ。
三条市は合併前の旧下田村が2002年、水道開設30周年記念事業として名峰、守門岳(1,537m)のふもとで採取された天然水を詰めたナチュラルミネラルウオーター「千年悠水」を製造し、村内全戸に配布した。好評だったことから一般販売し、05年に合併して三条市となってからも三条市水道局が事業を引き継いだ。
しかし、しだいに売れ行きが減少し、近年はついに赤字に転落。てこ入れを図ろうと昨年7月11日にリニューアルした。
ネーミングとデザインを(株)フレーム(新潟市中央区)の代表取締役で三条市出身のデザイナー、石川竜太さんに委託した。名称を「山と雪のうるおい」とあらため、ラベルを一新した。
リニューアルからことし5月末までの約11カ月間で4万8911本を販売し、前年同期比182.4%と売れ行き好調。取り引き先も順調に増えている。
ヤマトヤは、07年に「千年悠水」を使ったゼリーを企画し、「千年悠水を使用したゼリー」として販売した。今回はリニューアルを機に「山と雪のうるおいの天然水」を使ったゼリーを企画した。
10日、ヤマトヤの鈴木孝政製造部長と駒形剛士企画開発マネージャーが三条市役所を訪れ、滝沢亮市長にこの新商品の完成を報告した。
加えて今回は冷凍して食べることも念頭に入れ、猛暑のなかで「山と雪のうるおい」の良さが表に出て、冷たさのあとから果汁が出てくる。甘さを抑えて夏向きにさっぱりとした味に仕上げた。
滝沢市長は5種類のうち3種類を試食した。「はちみつレモン」を味わった滝沢市長は「あんまり甘くなく、酸っぱすぎもせず、これからの季節にこれはおいしい。『山と雪のうるおい』ならではのまろやかさ、優しさも出ていてる味」と手前みそ込みで太鼓判だった。
今夏は3万個を生産し、9月までの販売を予定。好評なら来シーズンの発売も検討するという。
「山と雪のうるおい」1本とゼリー3個で1,300円から、既存商品のレクチェゼリーと白桃ゼリーを合わせた10個セット3,600円まで、セット販売も行っている。問い合わせはヤマトヤ(0256-34-0030)。