新潟市南区新飯田地区で14日、15日と神明宮の祭礼いあわせた「新飯田まつり」が行われ、本祭の15日は神楽舞や大名行列、稚児行列、神輿(みこし)行列が町内を一巡し、最後は神輿を神明宮に納めるために若い衆がもみ合う勇壮な舞い込みで締めくくった。
新飯田まつりは新飯田神楽は嘉永年間、1850年ごろに神輿渡御(とぎょ)のお供して始まったとされる。15日は神輿渡御(とぎょ)に先立って小川連中が境内で「岩戸舞」を奉納した。岩戸舞は天岩戸(あまのいわと)の神話に基づいたもので、獅子が天照大神(あまてらすおおみかみ)の出現を祈って舞う。
続いて子どもたちが「伊勢音頭」と「馬乗り」を踊ったあと、神楽舞や天狗舞、手踊りで道中の悪魔を祓いながら商売繁盛や五穀豊穣を祈願し、山車(だし)をひいて町内を練り歩いた。
舞い込みは還御した神輿を拝殿へ上げる行事。神輿を担いで勢いをつけて拝殿へ駆け上がり、一方で祭りを終わらせたくないという思いから拝殿の上から押し返してもみ合った。約20回のトライでようやくみこしが拝殿に納まり、祭りの幕を閉じた。
この日の県内はことしいちばんの猛暑。祭りの参加者は顔を赤くして暑さとの戦いでもあった。舞い込みが終わると境内に集まった大勢の見物客は「終わっちゃったね」と寂しそうだった。