6月25日は、日付の語呂合わせで「無事故(625)の日」として新潟県三条市などが独自に制定した「三条市交通安全の日」。第11回のことしは25日、三条市役所前に街頭指導所が開設され、ドライバーに「無事故の日」をPRして交通安全を呼びかけた。
「三条市交通安全の日」は、毎年6月25日を「無事故の日」として市民一人ひとりが交通事故防止への意識を高め、交通安全活動への積極的な参加で交通事故防止を図ろうと、三条市と三条署、三条市交通安全協会が2014年に制定した。この日にあわせて毎年、交通安全運動を展開している。
ことしは「無事故の日」に先立って三条市内店頭での事前広報活動やの三条市のX(旧Twitter)公式アカウントの投稿による広報などを行い、街頭指導所開設がことしの運動の締めくくりとなった。
25日は関係団体から約30人が参加し、街頭指導所の設置に先立って開設式を行った。三条市安協・鶴巻栄副会長の交通安全宣言のあと、滝沢亮市長があいさつした。
滝沢市長は先日、プライベートで助手席に乗っていて車が右折しようとすると、対向車が右折車線を走ってきたのに直進してきて、間一髪で事故に遭うところだったことを紹介し、「交通事故はあすは我が身だと感じた」と自身の経験からも気を引き締めるよう求めた。
徳永吉弘三条署長は、ことし春に同じ場所に街頭指導所を設置してから三条市では大きな事故の発生はなく感謝。気になるのは県内は週末に死亡事故が多発しており、前年比50%増の30人が亡くなっており、うち1件は三条署管内の事故だったと話した。
ただ、交通事故発生件数は県内では横ばいなのに三条署管内は増えており、「これから雨期に入り、これから行楽地地に向けてここを踏ん張りどころと考えている」。交通安全を防ぐ特効薬はなく、「皆さんの言葉でドライバーに交通安全を呼びかけ、交通事故のない三条市を目指してほしい」と協力を求めた。
三条市安協の加藤敏敦会長は、2021年に死去した加藤紋次郎前会長が三条市と三条署と話し合って創設した歴史にふれ、「ひとつひとつ交通安全運動を行いながら、ひとりでも交通事故に遭わない人が増えるように頑張っていきたい」と述べた。
街頭指導所の設置では地元菓子メーカー「ヤマトヤ」の「くるまふラスク」も入った街頭啓発グッズをドライバーに配布。滝沢市長も「県内の交通事故が1.5倍になってますから、気を付けてお願いします」などと安全運転を呼びかけた。
三条市安協の広報犬「茶豆」も出動した。渋谷正夫副会長の愛犬の16歳のメスのシバイヌで、渋谷副会長が三条署に交通課長として勤務したときに「茶豆」を出動させ、以降、渋谷副会長の異動に合わせて小千谷署、免許センター、西蒲署、燕署で交通・防犯活動を一緒に手伝った。
2019年に燕署を退職後、三条市安協の大崎支部員に加入して今は副会長となり、茶豆を広報犬として各イベントに連れ出している。この日も梅雨の蒸し暑さのなかで任務を果たしていた。