新潟県の三条市と加茂市の果樹栽培農家を会員とする「天果糖逸(てんかとういつ)出荷販売協議会(石黒隆之会長・会員303人)は25日、収穫期を前に出荷者大会を開いた。昨年度は販売金額17億円超を目標にしたが、記録的な猛暑や渇水に見舞われて約12億5000万円と記録的な低水準にとどまった。今年度はあらためて17億円突破を目指す。
会員の生産者は50人近くが出席。石黒会長は昨年を振り返ったうえで、「ここでひとこと申し上げます。お任せください!と」と、ことしの豊作を高らかに宣言した。
JAえちご中越経営管理委員会の吉田文彦会長は、昨年はナシの主力品種「新高(にいたか)」の出荷が例年の1割にとどまるなど極めて厳しい年になったことにふれた。
しかし、ことしはひょう害や霜害もほとんどなく、花粉の不足も問題なくクリアして順調に推移しており、「ことしは令和4年産並みの出荷が確保できると思う」と喜んだ。
このあと「もも」、「日本なし」、「西洋なし」、「ぶどう」の4つの部会ごとに出荷販売計画を示した。全農にいがた野菜果樹課が販売情勢、販売方針について、各地の市場が市場情勢や産地への要望などを話した。
昨年2月発足のJAえちご中越に統合されたJAにいがた南蒲で、2019年に果樹産地の三条市と加茂市の出荷連絡協議会を統一して「天果糖逸出荷販売協議会」を設立。選果場の集約と選果機の入れ替えを行うとともに、「天果糖逸」のブランドで品質をPRしている。
令和4年度の販売金額は16億円を超えていることから5年度は17億円を目標にした。今年度は17億円突破に再挑戦する。