新潟県燕市分水地区出身のプロレスラー、仁木琢郎(にき たくろう)さん(23)が所属する千葉県に拠点を置く千葉密着・発信型プロレス団体「2AW(ツー・エー・ダブリュー)」(十枝利樹代表取締役会長兼社長)が8月11日(日・祝)に仁木さんのふるさとの燕市体育センターで行う凱旋興行のPRを兼ねて8日、仁木さんが鈴木力燕市長を表敬訪問した。
仁木さんは分水小学校、分水中学校を卒業。中学時代にプロレスにはまり、レスリングの強豪校だった県立新潟県央工業高校(三条市)へ進学した。
2018年に武藤敬司さんが立ち上げたプロレス団体、WRESTLE-1主催の「第2回ゴールデンルーキープロジェクト」に合格して翌年、デビューした。しかしWRESTLE-1は2020年に活動を休止。仁木さんはフリーになり、その年に旗揚げされた2AWに入団した。
ほぼ同期の選手がほかに3人いるが、仁木さんが出世頭。昨年10月に団体の頂点のベルトである2AW無差別級王座選手権の王者となり、以後6度の防衛に成功したが、ことし6月の防衛戦で敗れた。
仁木さんはトレードマークの赤く染めた髪にスーツを着て、十枝会長らと市役所を訪れた。鈴木市長にあいさつし、「すいません。本当ならここにベルトあるはずだった」と苦笑い。デビューして5年目。まだまだこれから頑張ります」と力を込めた。
燕市スポーツ大使のGMOインターネットグループ陸上部所属の岸本大紀(ひろのり)さん(23)と分水小、分水中で同級生。県央工高の前身の県立三条実業高校は、三条市出身プロレスラーのジャイアント馬場さん(1938-99)が卒業しているので、ジャイアント馬場さんの後輩でもある。
子どものころは毎週、ゴールデンタイムのプロレス中継を見ていたという鈴木市長は「ジャイアント馬場とブッチャーが燕市の体育館で戦って、あれだけ流血したのに同じバスで帰って行って、子ども心になんか不思議な感覚をもった」と思い出を話した。
表敬訪問後、仁木さんは「仲いい友だちとプロレス見たときにすごい衝撃的だった」と思い出を話した。「プロレスは自由。凶器を使ったり飛んだり跳ねたり。そういう自由なところにはまって、なりたいなと思った」とプロレスの魅力を熱く語る。
今回、初めて地元でプロレスラーの姿を見てもらえることになり、「気合は入ります。知り合いも結構、見に来るそうで、同級生からも連絡があって。チケットを取っといてとか、チケット買ったよという人が多くうれしいですね」と地元ならではの反響を喜ぶ。
18年間、育ててもらった燕市で、プロレスラーとして成長した自分の姿を見せたいと言う。「プロレスでは、やられて、やられて、それでもやり返すっていうスタイルでやってきたつもり。そういう姿を見せて、友だちもそうだが、燕市の子どもたちにも少しでも夢を与えたいなと思う」と目を輝かせた。
新潟・燕市大会は正午試合開始で前売りチケットは18歳以下指定席Bの2,000円からリングサイド6,000円まで。