新潟県燕市宮町でことし秋のオープンを目指して新店舗を建設中のカフェ&バー「美しい時間」は「大安」の11日(木)、上棟式を行い、午前11時から先着100人にちゃんこ鍋の振る舞い、午後5時からもちまきで大盤振る舞いする。
ちゃんこ鍋の調理は客でもある「日本料理 ちゃんこ越葉(こしば)」に依頼する。「美しい時間」が新店舗を建設している間、キッチンスペースを借りて仮営業している建設現場近くの「まちトープ」でふるまう。午後2時までだが、なくなりしだい終了する。
もちまきは午後5時ごろから建築現場で行うが、雨降りなら菓子などを袋詰めにしてプレゼントする。
「美しい時間」は金子美奈子さん(44)が2014年にオープンした。ことしでちょうど10周年。宮町商店街に面し、空き店舗だった建物をリフォームして営業を開始ししたが、築80年にもなった。老朽化が著しく、倒壊の危険などもあることから家主に退去を求められた。
ほかの店舗を借りる手もあったが、「宮町以外で商売をやっていく自信がない」と金子さん。オープン前から近所の人から気にかけてもらい、雪が降れば誰の家の前だとか関係なく、みんなで協力して除雪作業をする。「居心地が良かった。宮町愛ですね」と笑う。
宮町にこだわりたいと一念発起。借りていた土地と建物を買い取り、補助金を受けて解体。150坪の土地に40坪の店舗の新築をする。
正面から向かって右に木造2階建ての「美しい時間」の店舗兼住宅、左には貸し店舗3店分の建物を建て、2つの建物の間を屋根で結ぶ。
近くにフードバンクつばめが運営する「つばめベース」が‘オープンして商店街で過ごす子どもたちが増えていることから、テラス席も設け、子どもも利用しやすい環境をつくる。
今ではあまり行われなくなった上棟式のもちまきも、そんな思いから計画。あわせて10年間の地域への感謝の気持ちも込めて、ちゃんこ鍋の振る舞いもサービスすることにした。
店舗の内装は基本的に旧店舗のイメージを踏襲する。金子さんは「今まで通りで進化しながら今までみんなが喜怒哀楽を共有する、美しい時間が流れる店にしていきたい」と話している。