とび・足場工事・土工工事の株式会社木村興産(新潟県五泉市丸田)は2日、新潟地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は約1億2000万円。
帝国データバンク新潟支店の調べでは、木村興産は2005年創業、2015年に法人改組。とび・足場・土工工事を軸に、土木工事や砂・砂利などの運搬も手がけていた。
主力のとび・足場・土工工事は、土地区画整備工事やトンネル工事の関連案件(地元建設業者からの下請け受注)が中心。地元五泉市のほか、新潟市や三条市、燕市、阿賀野市を営業エリアとして展開し、2022年7月期には年売上高約1億2100万円を計上していた。
しかし下請け中心で収益性に欠ける運営のうえ、資材やエネルギー価格の高騰も収益性を押し下げ、連続赤字から脱却できず債務超過が続いていた。
さらに車両事故の発生やベテランドライバーの体調不良で受注を手控えた結果、2023年7月期の年売上高は約9400万円に低下し、赤字を計上。赤字補てんや設備投資を目的として導入した多額の借入金(ゼロゼロ融資を含む)の返済負担が重く、厳しい資金繰りが続いていた。