カスタマーハラスメント(カスハラ)対策として自治体の職員の名札の表示をフルネームから名字だけにする動きが急速に進んでいる。新潟県三条市でも1日、いっせいに名字だけの名札に切り替えた。
7月に入って開いた採用2年目までの職員を対象に滝沢亮市長と上田泰成副市長を交えた会議のなかで、職員から名札を名字だけの表示にするという意見があった。それを受けて1カ月と待たずにスピード感をもって名字だけの名札に切り替えた。となりの燕市でも三条市より何カ月か早く名字だけの名札に変えている。
窓口で対応する職員へのクレームをフルネームでSNSに投稿したり、なかには名前から家を探して押しかけるといった例もあり、全国的に社会問題化している。
「フルネームというのが、今のいわゆるのZ世代の人にはちょっと抵抗感がある」と上田副市長。今さらだが上田副市長も名字だけの名札に変えた。
「SNSでも個人が特定される時代なので、職員のプライバシーを守ることが第一。やっぱりフルネームの方が親しみやすいという意見もあるが、プライバシーをちゃんと保護して、本業に集中できるようしなければならない」と話している。