山形県と秋田県は7月25日から記録的な大雨に見舞われて家屋の浸水など大きな被害が出た。新潟県三条市に本部を置く特定非営利法人にいがた災害ボランティアネットワーク(李仁鉄理事長)は1日、山形県の被災地に向けて災害支援資機材をトラックに積み込み、発送した。
三条市が大きな被害を受けた2004年の7.13水害からことしで20年。当時、全国からたくさんの資機材が寄せられた。それを契機に、恩送りのように各地で大きな被害が発生するたびに被災地へその資機材を届け、復旧作業に役立ててもらっている。
山形県の豪雨による中心的な被災地は北部地域。資機材の提供も各地のボランティア団体が調整して行っており、にいがた災害ボランティアネットワークは、今回は山形県最北の遊佐町に設置されたボランティアセンターに資機材を届け、さらにそこから酒田市のボランティアーセンターへも資機材を分配して届ける。
ボランティアセンター2つ分の資機材が必要なので、にいがた災害ボランティアネットワークが所有するすべての資機材を吐き出して発送した。
トラックへの積み込み作業には、燕三条青年会議所、三条商工会議所青年部、日本防災士会、三条市社会福祉協議会、三条市地域経営課などから約30人がボランティアで参加した。
いつも積み込みに参加している団体ばかりなので、言われてなくてもトラックの荷台に上がったり、バケツリレーの要領で運んだりと、スムーズに作業が進んだ。
約1時間半の作業で用意した10トントラックの荷台は、48台の一輪車や約600本ものスコップなどでいっぱいになった。トラックは翌2日朝、遊佐町に到着する。
積み込み作業開始前に李理事長は酒田市のボランティアーセンターから電話で参加者にあいさつした。李理事長によると被災地の自治体でそれぞれボランティアセンターが立ち上がっている。
李理事長は「今回は泥だけの水害になっているのでスコップ、とくにジョレン、くわ、十能などが不足をしている」、「きょう酒田は70人以上のボランティアが集まり、今後、増えていく予定で、新潟の資機材が届くのを地元の社会福祉協議会の皆さんが心待ちにしている」と言い、「暑いなか大変だが、皆さんの力を貸してください」と積み込みボランティアに感謝した。