新潟県燕三条地域で小学生が夏休みに親元を離れて100kmを歩く夏休み恒例の「寺子屋つばさ3泊4日100km徒歩の旅」が9日、スタートした。12日のゴールを目指して34人の小学生が歩みを始めた。
子どもたちの生きる力や生きるきずなを育もうと毎年、行われている。本来は4泊5日で100kmを歩くが、コロナ禍の間は縮小開催している。ことしは1日少ない3泊4日。三条市下田地区の日帰り温泉「いい湯らてい」を出発して、弥彦村の弥彦中学校体育館にたどり着く。
最終日は弥彦山登山を恒例にしている。これまで下山はロープウエーを利用してきたが、盆はロープウエーの利用者が多く、乗車に時間がかかるため、今回は初めて下山も登山道を歩いて下ることにした。
当日の運営を支えるのは、過去に参加した中高生スタッフや大学生スタッフ、学生ボランティア、学生スタッフ経験者ら40人と裏方を担当する実行委員会10人。参加者は40人を受け付けたが、キャンセルがあり、実際に参加したのは34人。4年生12人、5年生13人、6年生9人、住所では三条市18人、燕市14人、加茂市2人の内訳だ。
初日9日は午前7時過ぎから開会式を行った。実行委員会の嘉瀬一洋会長(55)は「お兄さん、お姉さん、班の仲間と歩くことを通じてしっかりと綱領の心得を思い出し、自分には限界に挑戦する果てしない力があることを感じる旅にしてほしい」と学びに期待。来賓の滝沢亮市長は「周りのみんなと助け合って最高の達成感を得てほしい」と激励した。
8月に入ってから三条市は猛暑日を連続して記録する猛烈な暑さに見舞われたが、ここ数日は30度前後に落ち着いている。この日も最高気温は31.5度と猛暑には変わりなかったが、午前中はくもりで過ごしやすかった。
最初の休憩ポイントは、スタートから3.2kmの旧荒沢小学校。用意していた冷水を子どもたちの首にかけて体の熱を冷まし、日陰で休んで十分に水分補給し、熱中症対策に万全を尽くしている。
さっそく疲れたと話す子どももいたが、ここまでは下り道なのでほとんどの子どもは余裕しゃくしゃく。仲間同士の会話もにぎやかだった。1日目はグリーンスポーツセンター、2日目は燕市総合体育館、3日目はサンビレッジ弥彦に宿泊し、4日目の午後3時ごろ弥彦中学校体育館にゴールする。