写歴4年の燕市・武田修美さんが写真コンテスト初挑戦で国際フォトコンテスト「PX3」で金賞に輝く

(2024.8.31)

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新潟県燕市でブランディングサポートなどを手がける株式会社MGNET(マグネット)の代表取締役、武田修美(たけだ おさみ)さん(44)は、欧州最大級とも言われるフランス・パリの国際フォトコンテスト「PX3(パリ写真賞)」で金賞に輝いた。写歴4年。写真コンテストに初挑戦でいきなり海外で高い評価を受けた。

PX3のNature部門で金賞を受けた作品「sun stripes」
PX3のNature部門で金賞を受けた作品「sun stripes」
 

金賞を受賞した作品は「sun stripes」。4月7日、「きょうは夕日が焼けるだろう」と弥彦山から日本海に沈む夕日をねらった。山頂のパラグライダー乗り場がある所からねらおうとしたが、午後6時には門を閉めると言われた。

予想した通り夕日は真っ赤に染まった。山頂からの写真は月並みになってしまうとも考え、慌てて弥彦山スカライラインを新潟市方向へ下りながら撮影ポイントを探し、急いでシャッターを切った。

ズームレンズで焦点距離500ミリほどで中心に夕日を置いた。水平線に接する直前の夕日は赤く、その下に広がる海面は夕焼け空を映した。水平に濃淡で線を塗ったグラデーションのような、デザイン的な写真になった。ほとんどトリミングやレタッチもせずに応募した。

PX3には数千点の応募があり、16日、審査結果が発表された。8つのカテゴリーでそれぞれ1位と2位に続き、金賞、銀賞、銅賞が決まった。

金賞の賞状を手に武田さん
金賞の賞状を手に武田さん

武田さんの作品はNature(自然)のカテゴリーで金賞13点のうち1点に選ばれた。もう1点応募した弥彦の弥彦神社拝殿を撮った「God is here」はArchitecure(建築物)のカテゴリーで銅賞に輝いた。

武田さんの写真のキャリアは浅い。2020年の燕三条地域のオープンファクトリーイベント「燕三条 工場の祭典」で副実行委員長を務めた。コロナ禍で工場見学はできないため、動画とライブ配信で工場を公開することになり、「カメラのことを知らないという状況はまずいと思った」。

「燕三条 工場の祭典」のフォトグラファーだった神宮巨樹さんに相談。選んでもたったシグマのミラーレスカメラを買った。「だんだん、どハマりして。最初は動画メインでやろうと思ったが、写真を撮るのが楽しくなってきて。初めは工場の写真ばかりだったけど、どっかのタイミングから中ノ口川の写真を撮り続けている」。

Architecture部門で銅賞を受けた「God is here」
Architecture部門で銅賞を受けた「God is here」

もっぱら風景写真を撮っている。会社でブランディングの仕事を受け、クライアントから武田さんに写真を撮ってほしいと頼まれることもある。

富山県総合デザインセンター所長の桐山登士樹デザインディレクターからSNSなどで写真を投稿するだけでなく、コンテストに応募して審査員から評価してもらのも勉強になると勧められた。

PX3は以前から写真を鑑賞する目的でギャラリー的に見ていたがコンテストであることを知った。「好きだなと思う写真が多いので、腕試しに出してみよう」と思った。

「多分もう2度とないんじゃないかと思っている。たまたまこれが良かったんだろうなっていう、自分も確信があって出してるところもあった」と武田さん。作品には自信がありながらも、まさか賞に結びつくとは思わなかった。

「今後は引き続き写真は撮っていきたいし、結構、経営に生きてくるし、審美眼を磨き続けたいなと思っている。これからも直接ではなくても仕事に生きれば」と話している。受賞作品は弥彦村に寄贈して観光PRなどに役立ててほしいと考えている。

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