新潟県加茂市がクラウドファンディング型ふるさと納税で寄付を募っている冬鳥越スキーガーデンをにぎわいの拠点にすることを目的としたプロジェクトで、今回のクラウドファンディング限定のオリジナル返礼品として、花火玉にプリザーブドフラワーを装飾してきり箱に納めた商品を追加した。
「プレミアム花火玉」(寄付金額4万円)と「オリジナル花火玉」(同3万円)の2種類を用意した。いずれも横に半分に切った直径9センチの本物の3号玉花火の外殻の下にプリザーブドフラワーを詰めた。
プリザーブドフラワーの種類は「園芸王子」の愛称で知られる新潟県新潟市出身の園芸デザイナー、三上真史さんが冬鳥越スキーガーデンでも咲くバラやジニアの花から選んだ。「プレミアム花火玉」にはヒマワリを加え、メッセージカード大の三上さんのサインも付く。
さらに桐たんすのまち加茂市で創業130年になる鈴木石太郎タンス店が製造した幅と奥行きが10センチ、高さ12センチのきり箱に納めて届ける。精度の高いふたで密閉できるコーヒー豆などの保存容器、キャニスターとして製造しているきり箱を花火玉の大きさに合わせたサイズで製造した。
花火玉を器にしたプリザーブドフラワーのコンセプトは、地元で手工芸などを手がける人から鈴木石太郎タンス店に持ち込まれた企画。2、3年知り合いに販売するするていどの受注生産のような形なので、ふだんは販売していない。
鈴木石太郎タンス店は、今回のプロジェクトの返礼品にスマートフォン用の「桐エコスピーカー」などを提供しているが、加茂市のふるさと納税担当者とプロジェクトにふさわしい返礼品を検討するなかで、花火玉に目をつけた。
鈴木石太郎タンス店の鈴木浩昭さん(63)によると、「北方文化博物館の伝統工芸展で何度か展示販売したが、母の日のプレゼントにと買っていく人がいて好評だった」と話している。
このプロジェクトは、株式会社トラストバンク(東京都渋谷区)が提供するクラウドファンディング型でふるさと納税を募る仕組み「ガバメントクラウドファンディング」(GCF)を活用して、冬鳥越スキーガーデンをにぎわいの拠点にすることを目的に、500万円を目標に6月22日から9月19日までを募集している。
残り2週間となった6日正午までに176人が336万円を寄付し、達成率は67.2%。ほかの返礼品は加茂市産コシヒカリ、洋ナシのル レクチエ、ニット製品など加茂市の産品が数多くそろっている。