パール金属株式会社(高波久雄代表取締役会長・新潟県三条市)から近畿大学(大阪府東大阪市)アーチェリー部へ同社が展開するアウトドアブランド「キャプテンスタッグ」のギアなど50万円相当の商品を贈呈することになり5日、アーチェリー部がパール金属のショールームを訪問した。
贈呈のきっかけになったのは、近畿大学とアーチェリーの開発に取り組む有限会社カトーモーター(燕市小高)のアーチェリー事業部「ダイナスティーアーチェリー」(三条市)。代表取締役の加藤健資さん(33)は、中学、高校とアーチェリーに熱中し、国体選手にもなった経験を生かし、2020年にアーチェリー事業部を立ち上げた。すでに日本代表選手にも使われるほど高い評価を得ている。
「アーチェリーは意外と屋外で過ごすことが多く、近畿大学と製品開発を進めるなかでテントなどが必要という話になった」と加藤さん。その話をパール金属の会長と親しい野嵜久雄市議がつなぎ、アーチェリー部が希望する商品を毎年約50万円相当、贈ることになった。
アーチェリー部は2日から8日まで津南町で合宿を行っており、その寄贈を受ける商品を選ぶために5日、パール金属を訪問した。
山田秀明監督、近畿大学職員でパリ五輪まで五輪に6大会連続出場して2012年のロンド五輪で銀メダルの古川高晴選手(40)と2021年の東京五輪の日本代表だった山内梓選手(25)、コーチのシドニー五輪男子団体で韓国代表で金メダルを受けた金清泰(キム チョンテ)さん(44)が訪問した。
ショールームに並ぶ1万点もの商品群の数の多さに驚き、タープやチェア、ドリンクボトルなどを中心に見学し、パール金属の高波洋介常務取締役から山田監督へ贈呈式も行った。古川選手はこれまで五輪で獲得した銀メダル1つと銅メダル2つを披露し、高波常務らに実際にふれてもらった。
パール金属では当面、贈呈を継続するがすぐに必要なものがそろうと思われる。山田監督はパール金属に感謝するとともに、今後の資金的な援助のスポンサードにも期待。「今回、支援いただいていることを考えると、みんなに見てもらえるものに、試合に持っていけるものを選ばせてほしい」と話した。
このあと三条市立大学を見学してアハメド・シャハリアル学長とも面会し、ダイナスティーアーチェリーの商品開発の企画、技術提供などの協力も求めた。