新潟県三条市の食品事業者などでつくる県央食品衛生協会(石川友意会長)三条支部(関能宏支部長)は、「箸(はし)の日」の8月4日に行った「はし供養祭」で来場者から寄せられた善意約1万9千円を10日、三条市社会福祉協議会(外山迪子会長)の社会福祉基金に寄付した。
はし供養祭は1975年(昭和50)に民俗学研究者が「はしを正しく使おう」と提案して始まり、東京・日枝神社の箸(はし)感謝祭が有名。三条市ではその3年後の1978年(昭和53)に当時の三条割烹組合の有志が、はし供養祭を行ったのが始まりだ。7.13水害のあった2004年に休み、コロナ禍で3年休んだが、2年前はおはらいだけ行い、昨年から振る舞いも含めてそれ以前の形で行い、休んだ年も数えてことしで44年目になった。
使い古しのはしを持ち寄って焼納するのと合わせて来場者が楽しみにしているのは、焼きそばとかき氷の無料配布。スーパーボールすくいや水ヨーヨー釣りも用意し、無料の代わりに募金箱を設置して善意を募り、寄付に充てている。
ことしも三条市・八幡宮を会場に開き、猛暑のなか約150人が来場し、昨年より1割ほど多い1万8979円の善意が寄せれた。募金はいつから行っているかはっきりしないが、2003年から今回で累計27万2100円になった。
10日は関支部長と石川会長が三条市社会福祉協議会を訪れ、関支部長から笹川浩志事務局長に善意を手渡した。ことし6月、石川会長は三条支部長から上部団体の県央食衛生協会の会長に就き、新たな支部長に関支部長が就いた。
関支部長は支部長となって初めてのはし供養祭に「初めてだったが、石川さんの尽力をいただき、なんとがかやることができた」とほっとしていた。石川会長は「ことしも20人以上の会員が暑いなか手伝ってくれた。ほかの日でもいいのではという声もあるが、箸の日にやることに意味があるという思いで、継続は力なりで続けていきたい」と話していた。