新潟県燕三条地域で北信越エリア最大級の見本市「燕三条トレードショウ」が26日、燕三条地場産業振興センターで開幕した。「デザインと技術の融合、そして“宴”」をテーマに昨年より1社多い85社が114小間に出展して燕三条地域の卸商社やメーカーの魅力をアピールしている。

26日は開場式でテープカットが行われた。実行委員長の田野隆夫燕商工会議所会頭はあいさつで、大都市の展示会に出展しても持っていける商品はたかが知れているが、地場開催なら来場者は展示会に並ぶ商品の何十倍もの商品を各社を訪問して見ることができると優位性を強調した。

さらにメーカーを訪問して製造現場を見られる体制になっており、「お客さまは東京、大阪、名古屋の展示会よりもはるかに収穫が多い」と胸を張った。

このあと開かれる10月3日から6日までの「燕三条 工場の祭典」、24日、25日の「燕三条ものづくりメッセ」と続く秋の燕三条地域の産業界のイベントの皮切り。「燕三条地域は全国的にも中小企業の製造業が集約している非常に珍しい地域」と2日間の成功を願った。

来賓の経済産業省関東経済産業局産業部の小澤元樹部長は「問屋とメーカーが一緒の場所にあるサプライチェーンが製造から販売まで一手にここでできる。これは日本、そして世界に向けての強みになると思っている。ぜひ、この取り組みを続けてほしいし、しっかり支援させていただきたい」と求めた。

関東経済産業局としては「賃金と物価の好循環、成長と分配の好循環を実現し、日本を成長軌道に乗せるために我々もしっかり取り組みたい」として、具体的には価格転嫁、稼ぐ力をサポートする、人手不足対策、海外投資と海外からの需要をしっかり取り込むことの4つをあげた。

テープカットが終わると開場を待つ来場者がどっと開場になだれ込んだ。試食や実演を行うブースも多い。最高賞が経済産業大臣賞の燕市の「ツバメ・インダストリアル・デザインコンベティション」の受賞作品、「宴（うたげ）」をテーマに、ブッフェやパーティに使われるバンケット用品、金属洋食器やホテル、レストランで使用されるプロ用の厨房用品も特別展示。宴の世界を彩る上質な品々を集めたコーナーもある。

また、昨年に続いてNGT48の藤崎未夢さんがリポーターとなってYouTubeで各ブースを順に回ってライブ配信を行い、開場に足を運べない人のためにオンラインで商品情報を届けている。

また日本貿易振興機構（ジェトロ）が中国2社と韓国、スペイン、カナダ、ベトナムから1社ずつの5社のバイヤーを招いている。