新潟県燕市分水地区の砂子塚で生まれたとされる日本三大妖怪で最強の鬼、酒呑童子(しゅてんどうじ)の伝説を源とするイベント「越後くがみ山 酒呑童子行列」が29日、ことしも「道の駅 SORAIRO 国上」(燕市国上)で行われ、秋晴れに恵まれて来場者でごった返すにぎわいだった。
道の駅裏手には縁結びの願いを込めて分水町異業種交流会が建てた酒呑童子神社の五重塔と拝殿があり、燕市合併前に始まったイベント。年々、少しずつ形を変えて続いている。
燕の鬼は、人々の心願成就を祈願する強くて優しくてかっここいいみんなのヒーロー。会場に登場する酒呑童子をはじめ鬼たちを写真や動画に収めてご利益をゲットしてもらった。
新潟市を中心にチンドン活動で笑いを届ける「華やぎちんどん隊」のステージで笑顔に包まれたあとハイライトの酒呑童子が率いる鬼軍団が登場。ほら貝を吹く山伏の先導で赤、青、黄の鬼やみこが続いた。
いっすねー!山脇さんも「いっすねー!鬼脇」と名乗ってパイプイスを手にプロレススタイルでステージに上がり、来場者も一緒に「えいえいおー!」と勝ちどきを上げて行列に出発。酒呑童子神社まで練り歩いた。
酒呑童子に抱っこされた子どもは健康に元気に育つというふれ込みもあって、赤ちゃんと訪れた親は鬼にわが子を差し出して抱っこしてもらった。きょとんとする子もいれば、ギャン泣きする子も。毎年、節分に三条市・本成寺で行われる鬼踊りのような阿鼻叫喚(あびきょうかん)が繰り広げられていた。
最後に酒呑童子神社で参拝し、子どもたちにもちまきの菓子を配布して終わった。