新潟県三条市は、ことしからから正職員キャリア採用枠を県内の自治体で初めて通年募集している。1日、1回目の募集の採用試験に合格した3人に辞令を交付した。
民間企業などで幅広い知識や経験をもつ多様な人材を確保しようという取り組み。募集は年4回で、試験に筆記試験はなく、最終面接以外はWebで受験。採用時には受験時に選択した区分の関連部署に配属する。
1回目は28人が応募し、3月に第1次試験、4月に第2次試験を行い、4人を採用した。それぞれの前職の勤務の都合もあり、7月1日に高齢介護課介護認定係に配属した佐藤仁さん(41)に辞令を交付した。
10月1日は営業戦略室営業戦略係主任の横山昌佳さん(38)、農林課農政係主任の岡田久夫さん(40)、高齢介護課高齢福祉係主任の澤田石円花さん(34)の3人に滝沢亮市長から辞令を手渡し、横山さんが宣誓書を読み上げた。
滝沢市長は「三条市役所という組織に染まってもらいたいと思って採用したわけではない。これまでの経験だったり、これまでの積み重ねをぜひともこの三条市役所に新しい感性を取り入れてもらいたい」と要望した。
さらに、自身もそうだったように市役所に入って不思議に思ったことなど意見を出し合い、「新しい風を、新しいアイデアを我々にインプットしてもらえると、よりこの三条市役所という組織が活性化して、ひいては市民のため、地域のためになると思っている」と期待した。
横山さんと澤田石さんは三条市出身、岡田さんは新潟市秋葉区出身。横山さんはスーパー青果部門のチーフで、「10年後、20年後も自分の子どたちが残っていたい、戻ってきたいと思えるような三条市をつくっていきたいと思った」、商社に勤務していた岡田さんは「子どものため、家族のため、ひいては市民のために働けるという公務員に非常に魅力を感じて志望した」。
2020年から高齢福祉係で特別任用職員として働いていた澤田石さんは「ここの仕事がすごく楽しくて、これからもここで働き続けたいと思ったことと、福祉の仕組みづくりに携わりたいなと思った」と志望動機を話していた。
2回目の募集の採用試験は43人の応募があって2人が内定し、来年4月1日から勤務。3回目は17人が応募しており、このあと採用試験が行われる。