公益財団法人B&G(ブルーシー・アンド・グリーンランド)財団(前田康吉会長・東京都港区)は、第三期「防災拠点の設置および災害時相互支援体制構築事業」の実施自治体びひとつに燕市を選定。最大で総額4,400万円の支援金を贈る。
B&G財団が2021年度から取り組む事業。災害発生時の緊急対応、避難所運営に必要な防災倉庫の整備、油圧ショベルやダンプ、救助艇などの機材配備、災害エキスパート研修など人材育成にかかる費用を助成し、周辺自治体との災害時相互応援協定の締結など支援体制づくりを推進している。
すべての拠点に統一の油圧ショベルやダンプを配備し、研修を受けた担当者がどの拠点でも速やかに災害支援活動が実施できる仕組みづくりを進めている。
全国459のB&G海洋センターの設置自治体を対象に、これまでの二期で全国5市町村を選定。第三期の今回は燕市をはじめ15市町を選定した。県内では佐渡市に次いで2例目になる。
燕市は防災資機材の整備に最大3,500万円の支援を受けて油圧ショベル、スライドダンプ、救助艇、それらを格納する防災倉庫の購入や避難所で使う備品の整備などに使う。
さらに人材育成資金として防災研修にかかる費用、年間最大300万円、3年間で900万円の支援で、市職員、消防職員、消防団を対象に油圧ショベルの操作の研修を行うほか、若手職員を対象に防災研修や避難所運営の研修を行い、総合支援体制をはじめ防災対応の対応力の向上を図る。
3日、燕市役所で支援金決定授与式を行った。B&G財団の朝日田智明常務理事は、機材配備の平時の適切な管理と活用、継続的な人材育成、災害支援への協力を燕市に求め、「いつどこで災害が起きるかわからない。万が一、大規模災害が発生した際は可能な限り防災拠点を活用した被災地支援に理解と協力をお願いする」と述べた。
鈴木力市長は、燕市の海洋センター設置から40年近くになって修繕も支援してもらい、子どもたちを支援する事業「子ども第三の居場所」を燕市の吉田南小学校に設置してもらい、さらに2カ所目をお願いしていることなど、B&G財団からさまざま支援を受けていることに感謝した。
今回の決定は「光栄で、選ばれた限りはしっかりと使命を果たしたい。まずは燕市の防災力の強化であり、全国的にいざ支援が必要になったときは支援という形で協力したい」と述べた。